この記事の連載
- 『それでも私は生きていく』インタビュー#1
- 『それでも私は生きていく』インタビュー#2
フランスでもヒットした『トップガン』
――ああ、あの時だったんですね。私もカンヌでレアにインタビューする予定が入っていたのですが、キャンセルになったんですよ。
パスカル ああ、やっぱり。それは私のせいですね(笑)。
――いえいえ、とんでもない。お元気そうで何よりです。お二人にとって、コロナ禍での撮影は困難がありましたか?
メルヴィル コロナ禍以降、僕はすでに幾つもの映画に出演しています。制限がある中での撮影は、大変だったというより、どちらかといえば撮影ができて嬉しいという気持ちが強かったですね。コロナ禍というのがやはり異常なものであり、国全体、世界中に混乱を招いていたので。撮影現場で、みんなに再会できたということを、スタッフ、キャスト誰もがとても喜んでいましたし、映画を作る喜びというものを再発見できました。チームの団結力がより強くなりました。
パスカル 私からも質問があります。日本では、コロナ禍の中で映画を取り囲む状況はどうでしたか?
――特に映画館が大きな影響を受けました。日本はいわゆるロックダウンまではありませんでしたが、映画館が休館になって公開できないという状況や、行動制限があったので撮影が延期になったりということはありました。
パスカル 日本の観客は、映画館に戻ってきましたか? フランスではコロナ禍以前に比べると、観客がまだまだ戻ってきていません。
――日本も、アニメや『トップガン:マーヴェリック』のような大ヒット作はあるのですが、全面的に戻ってきたとまではまだ言えないですね。でも2022年は、かなり回復してきました。
パスカル 『トップガン:マーヴェリック』は特別ですね。フランスでもヒットしました。
2023.05.05(金)
文=石津文子