少女と麗しきヴァンパイア、禁断の切ない恋物語が描かれる

◆『トワイライト~初恋~』(2008年/Prime Video)

映画『トワイライト』。
映画『トワイライト』。

 最後に紹介するのは、恋愛映画の定番ともなっている『トワイライト~初恋~』。全世界でシリーズ累計4200万部を売り上げたベストセラー小説をキャサリン・ハードウィック監督が映像化しました。

 ヒロインのベラを演じているのは、2002年公開の人気映画『パニック・ルーム』に子役として出演し、ハリウッドで有名になったクリスティン・スチュワート。恋人役を演じたのは、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で注目を集めたロバート・パディントン。2人は本作をきっかけに交際をしていた時期があると噂されていました。

 物語は、主人公であるベラが雨と霧の町フォークスへ引っ越してくるところから始まります。フェニックスで一緒に暮らしていた母親が再婚することになり、離れて暮らしていた父のもとで新しい生活を始めることに。そんななか、ベラは特別な雰囲気を放つ青年エドワードに出会いますが、なぜか彼はあからさまにベラを避けるのでした。初対面の自分になぜそのようにするのか理解できないベラでしたが、ある日エドワードに命を助けられることに。その際、ベラはエドワードの人間離れした力を目の当たりにし、彼の正体を探り始めるのです。

 この映画の見どころといえば、ヴァンパイアであるエドワードのミステリアスで麗しい存在感。彼には思わず見入ってしまうほどの美しさがあります。さらに、人間とヴァンパイアの禁断の恋という、お互いに求めてはいけない人を深く愛してしまい、気持ちのコントロールが不安定な若い2人の行方にも目が離せません。

 『トワイライト~初恋~』は、ヴァンパイアと人間の恋愛模様を描いた作品ですが、シリーズの2作目からはヴァンパイア世界の複雑な勢力構成や、敵対している人狼族との争いが始まります。シリーズは全5作品となっているので、ヴァンパイアやトワイライトの世界にどっぷりと浸ってみたい方におすすめです。

あらすじ

父チャーリーと暮らすため、霧と雨の町フォークスに引っ越してきた17歳の少女ベラ。小さな町の高校で、彼女は謎めいた美少年エドワードと恋に落ちる。ある出来事をきっかけに2人は接近していくが、やがてベラはエドワードがヴァンパイアであることを知ってしまう。

――バレンタインデーはまだまだ肌寒い季節。暖かい部屋の中で恋人や友人たちと、バレンタインを満喫できる傑作映画を鑑賞してみてはいかがでしょうか。

2023.02.11(土)
文=加藤棗(A4studio)