こんにちは、新人美容研究家のにらさわあきこです。

 毎年、年末が近づくと、ドライアイに悩まされます。

 特に去年は目が開けていられないほどにひどくなり、3カ月ほどコンタクトレンズを入れることができませんでした。ドライアイについては、当時に対策ほかを文春オンラインに書いたので良かったらご一読ください。

»「自己判断の「目薬」が逆効果になることも…「ドライアイ」への正しい対処法を眼科医に聞いてみた」を読む

 その後、対処した結果、ドライアイは改善されたのですが、目の筋肉が衰えたのか、目が小さくなってしまい、シワもできてしまいました……。

 「なんとかしたい」と思ったものの、顔の筋肉については、どこに聞きに行けばいいのやらと思い悩んでいたところ、美容機器メーカー・ヤーマンが「表情筋研究所」なるものを作ったという情報をキャッチ。取材してまいりました。


顔の筋肉について研究

 お邪魔したのは、ヤーマン本社内にある「表情筋研究所」のラボ。

 ヤーマンが長年の美容機器開発の中で培ってきた表情筋研究をベースに、科学的に表情や表情筋を究明して、広く情報を発信したり、美容機器のもととなる美容技術そのものの研究と効果検証を行ったりしている機関とか。

表情筋研究所

https://www.hyojo-science.com/

 2020年に開設したHPでは、スポーツ科学や心理学などの研究者や歯科衛生士等、表情や顔に関係する専門家たちの最新の知見をわかりやすく伝えています。

 たとえば、「表情と幸せの関係」や「元気なのに疲れているように見られる理由とその対策」など、思わず読み込みたくなるようなものばかり。

「マスク生活がはじまって、表情や表情筋というものに対する皆さまの意識がいっそう高まってきた中で、お肌について研究する機関や、体の筋肉を専門的に研究する機関はあっても、表情筋を専門的に研究する機関というのが、あまり見当たりませんでした。また、表情筋というもの自体もさほど知られている印象がなかったため、専門家の先生方の知見をお伺いしたりしながら、肌の奥深くにある表情筋や表情についての情報発信プロジェクトを立ち上げました」(ヤーマン広報・井上さん)

 さらに、今年7月には「美を深層から科学する」をテーマに美容機器の開発のベースとなる研究実験施設をリアルなラボとして開設。

 化粧品メーカーなど肌や化学の専門家がいるところや、電機メーカーなど機械工学の専門家がいるところは多いけれど、両方の専門家がいる組織は珍しいのだとか。

「精密電子機器メーカーからスタートして、美容機器に特化している当社は、その両方を兼ね備えているのが強みです」

 特に得意だというのが、エネルギーを組み合わせる技術。

「美容機器は、電気・熱・超音波・光、4つのエネルギーを組み合わせて作るのですが、この組み合わせのバランスが各社の腕の見せ所。当社の場合、複数のエネルギーを組み合わせる技術が得意で、安心して使いながら効率的にエネルギーを届けられるよう、製品に生かしています」

 研究をしたら、即、実際の使用結果を調査できるのもラボのいいところ。

 ラボ内には機器から発せられる電気エネルギーが測れる機器や、シミやシワの深さを見られる機器など、高額機材が多数置かれていたのですが、すぐに検証できるのが多くの商品を生み出す秘訣なのだろうと感じました。

2022.11.27(日)
文・写真=にらさわあきこ
撮影=鈴木七絵