菊池奈々子さん
お子さん:高校1年生男子、中学2年生男子、3歳女子
こころタクシー www.cocorotaxi.com
アテンダントドライバー
どことなくキュートな雰囲気を持っている菊池さん。高校生の息子をもつ母には見えない若々しさがある。
夫の会社を手伝っていた菊池さんがこころタクシーに就職したのは2年前のこと。車の運転が好きで、運転技術を活かせる仕事を探していた時にこころタクシーを知った。こころタクシーは、通常のタクシーにはできない、女性、お年寄り、子どもに対するサポートを重視した登録制のタクシーだ。
タクシー運転手に必須の第2種免許はもちろん、ケア輸送士の資格取得、実習などを経て、晴れてこころタクシーのアテンダントドライバーとなれたのは、初めてこころタクシーの面接を受けてから4カ月後のこと。通常のタクシー運転手より教習や資格など準備に時間はかかったが、それはすべて将来にわたって菊池さんの財産となるだろう。
実際に業務が始まってみると、予約制なので乗務時間に予測がつき、予定をたてやすい。お客様は登録制なので、リピーターも多い。
「お稽古事に送っていく小学生が車の中でポロリとはく本音を聴いたりすることも。『また来てね。絶対来てね』なんて言われるとうれしくて。子どもたちには母親の気持ちで接しています」と菊池さん。
妊婦検診のたびに送り迎えをしていた妊婦さんが晴れて出産し、退院のときにまた指名してくれたり、自分の子どもと同じくらいの子を持つお母さんと子育て話に花が咲いたり。その場限りの縁に終わる普通のタクシーでは得られないような、人と人とのつながりを感じられる仕事に、とてもやりがいを感じている。
そんな菊池さんは夫と高校生・中学生の男子と、年の離れた末っ子3歳の夢ちゃんとの5人家族だ。念願の女の子ができて今まで感じなかった幸せを感じている。
ただし、幸福感と日々の忙しさは全く別物。菊池さんは仕事と子育てをどう両立しているのだろうか。
2013.11.20(水)
text&photographs:HITOMINA