うちの子ベストショット②
「飯にするか? と言うと戯れ合ってても手を止める3匹。僕には3匹に見えている。」(前田さん)
――いつくらいから、猫と一緒に暮らしたいと思っていたんですか?
売れてない頃からですね。相方の高岸はいつも外で運動していて、小学生の頃からずっと変わらない過ごし方をしてるんですけど(笑)、僕は自由な時間があるなら家で1人、本を読んだりしながら過ごしたくて。
高岸が家に遊びに来ることもあったんですけど、彼といるとスポーツを観るとかしかできない中で、一緒にゆったりと過ごせるパートナーがいたら楽しそうだなと思っていたんです。そうなった時、猫だったら一緒にいてくれるんじゃないかなと思ったのがきっかけでした。
――1週間のシミュレーションを経て迎えたノエルちゃん、一緒に暮らしてみて想定との違いはありましたか。
ふゆくんは随分と手のかかる子だったんです。その段階でも楽しかったんですけど、ノエルがラグドールっていう大人しくて独立精神が強いタイプの種だったこともあって、まったく手間がかからなくて。ふゆくんは壁ガリガリするし、夜もすごく鳴く子だったので引っ越しの時、夜鳴きも想定して迷惑がかからない物件を探しましたし、鳴かないようにするためにクチコミで評判のちょっと高めのおもちゃも買ってたんです。あと、転落事故も多いと聞いたので、ベランダに出ないように考えたりもしましたし。
――全部エアですよね? 随分と細かいところまで想定していたことに驚いています。
命を預かる責任のある立場だったので、至らないところがあるのが嫌だったんですよね。でも、ノエルはあまり鳴かないし、抱っこも嫌がらない。最初だけコードの噛み癖を気にしてたんですけど、苦いから噛まなくなるスプレーをシューっとかけるようにすると噛まなくなりました。もちろん、ふゆくんでもそのスプレーは試していて、ふゆくんは噛むのでコードを束にしてカバーした上でスプレーをかけてたんですけど、ノエルはそんな手間もかかりませんでした。
2022.10.31(月)
文=高本亜紀
撮影=山元茂樹
写真=前田裕太