この記事の連載
パンデミックという大禍を経ても、フランスは底力を見せつけ、さらに輝きを増している。2024年のオリンピックを目前にパリでは、たゆたうセーヌ川、時を刻む美しい街並みをステージに、世界中の人々を待ち受けている。
フランスの美食家ブリア・サヴァランが19世紀の名著『美味礼讃』の中で記したアフォリズムが思い起こされる。
美食を思う存分楽しめる、おすすめのホテルを9回に渡りご紹介。
格別な歴史を受け継いだホテルで味わう未来の美味
◆Hôtel Du Palais Biarritz The Unbound Collection by Hyatt(オテル デュ パレ ビアリッツ アンバウンド コレクション by Hyatt)
![1957年に設置されたプールは、今もホテルの象徴。地下約400mから汲み上げた水を28度に温めている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/1/1280wm/img_11a81434246d3230ba3203c6f44b84ae134803.jpg)
1854年に建設され、ナポレオン3世皇后ウジェニーの別邸だったというレガシー。
![客室は、ウジェニー皇后が愛したタッチで演出。上質な家具とリネンで極上のひととき。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/7/1280wm/img_f70f3c7115551c843ecfe22c130c8dbe93680.jpg)
壮麗な建物から大西洋を見渡す広大な風景に魅せられ、20世紀にはヨーロッパの大貴族やココ・シャネル、ヘミングウェイといった著名人の保養地となったことでも知られる。
![アラン・デュカス氏が世界で最も美しいダイニングルームと称賛したレストラン「ラ・ロトンド」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/1/1280wm/img_d111cdd17b0272e83bdd19fd9203b29b172133.jpg)
2018年からの大工事を経て、2022年6月に完全に改装を完了した。歴史家の力も借りて職人を集結し、当時のタペストリーや家具などを伝統的な手法で修復させた空間からは、フランスの威光が立ち上がる。
![ムール貝と野菜のカレー風味“Mouclade(ムクラード)”。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/3/1280wm/img_d31c7a411ffb7aa6912f04201e49895a250885.jpg)
3年前にG7の会場となったパノラマが美しいレストラン「ラ・ロトンド」の料理長には、グルメガイド『ゴ・エ・ミヨ』で“未来の料理人賞”に輝いたオレリアン・ラルジョ氏が就任し、解釈し直した地元バスク地方の伝統料理で挑戦。土地の魅力を余すことなく伝える。
![フランスにチョコレートが初上陸した場所がバスク地方。チョコレート味のシュークリーム“シュー ウジェニー”。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/c/1280wm/img_dcfd64f1e894a55e932a975464761c6b137955.jpg)
Hôtel Du Palais Biarritz The Unbound Collection by Hyatt(オテル デュ パレ ビアリッツ アンバウンド コレクション by Hyatt)
所在地 1 Av. de l'Impératrice, 64200 Biarritz, FRANCE
電話番号 +33 05.59.41.12.34
客室数 142室
料金 1室 380ユーロ~
交通 ビアリッツ空港(パリから飛行機で約90分)から車で約15分
https://www.hyatt.com/en-US/hotel/france/hotel-du-palais-biarritz/biqub
![](https://crea.ismcdn.jp/common/images/blank.gif)
Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2022.10.26(水)
文=伊藤 文
撮影=吉田タイスケ
CREA Traveller 2022 vol.4
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。