この記事の連載
パンデミックという大禍を経ても、フランスは底力を見せつけ、さらに輝きを増している。2024年のオリンピックを目前にパリでは、たゆたうセーヌ川、時を刻む美しい街並みをステージに、世界中の人々を待ち受けている。
フランスの美食家ブリア・サヴァランが19世紀の名著『美味礼讃』の中で記したアフォリズムが思い起こされる。
美食を思う存分楽しめる、おすすめのホテルを9回に渡りご紹介。
すべてが美しく息を呑むコート・ダジュールの珠玉
◆The Maybourne Riviera(ザ・メイボーン・リヴィエラ)

2021年夏、イタリア側の海岸と水平線にはコルシカ島を望み、隣り合うモンテカルロさえ見下ろす岬の上に登場。

真っ白な帆船のように海に突き出した建築で息を呑むが、手がけたのは広島・平和の門でも有名な建築家ジャン・ミッシェル・ヴィルモット氏だ。

客室のインテリアはアンドレ・フー氏などの気鋭の建築家に依頼し、ホテル内に無造作に配置されたオブジェは国際的アーティストや職人による作品で、その数1,000に上るという大胆さにも驚嘆する。

メインダイニング「セト」は隣町マントンの3ツ星シェフ、マウロ・コラグレコ氏が監修。最上階、天上の楽園に近い空間で堪能できる。

The Maybourne Riviera(ザ・メイボーン・リヴィエラ)
所在地 1551 Rte de la Turbie, 06190 Roquebrune-Cap-Martin, FRANCE
電話番号 +33 04.93.37.50.00
客室数 69室
料金 1室 600ユーロ~
交通 ニース空港(パリから飛行機で約90分)から車で約30分
https://www.maybourneriviera.com/

Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2022.11.02(水)
文=伊藤 文
撮影=吉田タイスケ
CREA Traveller 2022 vol.4
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。