日本海を船で渡って行く島のホテルやケーブルカーで向かう静かな渓谷の温泉……。
“辿りつく時間”にもドラマがある旅は、冒険心を掻き立て、ひとりだからこその緊張感にドキドキしたりも。はるばる行くのだから長めの休日をとって出かけたい特別な旅路。
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古代の自然の姿が心を打つ隠岐諸島のホテル
●Entô[島根/隠岐諸島海士町]

Entôに行くには、余裕を持ったスケジュールを立てたほうがいい。島根県・隠岐諸島にある海士町まで、本土から船でおよそ2~4時間。船上では日本海の強い潮風の洗礼を受けながらも、大海原を進む船旅に心が躍る。
島内の菱浦港に到着し、向かったEntôは、海に浮かぶように建つ木造建築のホテル。この地域は古代からの地質資源などが残る、隠岐ユネスコ世界ジオパークに指定されたエリアでもある。

心奪われるのは客室のパノラマの窓から見える、海と島々が織り成す景色。悠久の歴史を想像しながら眺めているだけで飽きない。
「カーテンを閉めずに眠れば窓が大きいので朝日で目覚められます」というホテルの方の助言通り、大自然のリズムに合わせて起きる心地よさ。

海が目の前に広がる温泉でも癒やしの時がゆったりと流れる。

時に離島の旅は自然任せであり、悪天候で帰りの船が欠航の場合も。そんなときは延泊するなど、ひとりだからこそ気ままな旅を。


Entô
所在地 島根県隠岐郡海士町福井1375-1
電話番号 08514-2-1000
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 (平日)28,950円~(休前日)30,950円~
◆1室2名利用時の1名最低料金 (平日)26,950円~(休前日)30,950円~
ひとり対応 通年
客室数 36室
食事 夕:ダイニング/朝:ダイニング
チェックイン 15:00/チェックアウト 11:00
アクセス 七類港からフェリーで菱裏港へ(約2時間)。港からホテルまで送迎あり(要予約)
https://ento-oki.jp/
●Wi-Fiあり
2022.06.25(土)
Text=CREA編集部
CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。