温泉好きの人たちは宿をどう選び、どう過ごすのだろう? 旅を取り巻く状況が大きく変化した日々の中、旅巧者の宿選び、過ごし方について聞きました。この2年に実際に宿泊した宿も。


「できるかぎり何もせず、のんびりと過ごす」

石井宏子さん(温泉ビューティ研究家)

 頑張ってひと仕事終えた後、温泉に行きたくなります。温泉宿に求めるポイントは、「源泉かけ流し」「美味しい料理」「居心地のよい部屋」であること。とにかくのんびりとした時間をつくって心身を休ませます。ゆっくり温泉に浸かって、部屋でくつろいで、散歩を少しする程度。

 コロナ禍は、少し落ち着いてきたころに、行きつけで安心して足を運べる宿「由布院玉の湯」へ。部屋にも源泉かけ流しの温泉があって気ままにお湯に入れますし、料理がとても美味しいので、ごほうび感が高いというのもお気に入りです。

●この2年で足を運んだ宿

由布院玉の湯[大分/由布院温泉]

所在地 大分県由布市湯布院町川上2731-1
電話番号 0977-84-2158
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 (平日)51,850円~(休前日)54,050円~
◆1室2名利用時の1名最低料金 (平日)36,450円~(休前日)39,750円~
ひとり対応 通年
客室数 16室
食事 夕:食事処(個室あり)/朝:食事処(個室あり)
チェックイン 14:00/チェックアウト 12:00
アクセス JR由布院駅より徒歩約15分
https://www.tamanoyu.co.jp/
●Wi-Fiあり

石井宏子(いしい・ひろこ)さん

旅行作家。年間200日を国内外の旅に費やし取材・執筆。温泉や食、自然環境など旅を通じて美しくなる“ビューティツーリズム”を提唱している。著書『感動の温泉宿100』(文春新書)ほか多数。

「温泉に浸かりながら、空間自体を楽しむ」

井出辰之助さん(infusiondesign代表)

 できることなら毎日、朝起きたときと夜寝る前に入りたいくらい“温泉ヘッズ”。将来は温泉が出る家に住みたいと真剣に考えています。登山や冬のバックカントリーの後には必ず温泉がセット。疲れが半減するからです。宿選びの決め手はすべて泉質。源泉かけ流し(加水/加温含む)以外は入りません。

 基本的に温泉に浸かりながら瞑想したり、お湯の香りを嗅いだり、湯ざわりを楽しんだり、飲泉を楽しんだり、水を飲んだり、外の風に当たったり、空間自体を楽しんでいます。夏に行くならぬる湯がいいですね。

●この2年で足を運んだ宿

和の宿 ホテル祖谷温泉[徳島/祖谷温泉]

所在地 徳島県三好市池田町松尾松本367-28
電話番号 0883-75-2311
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 (平日)26,000円~(休前日)32,600円~
◆1室2名利用時の1名最低料金 (平日)19,950円~(休前日)23,250円~
ひとり対応 通年
客室数 20室
食事 夕:食事処/朝:食事処
チェックイン 15:00/チェックアウト 11:00
アクセス JR大歩危駅からバスで約35分。駅から送迎あり(要予約)
https://www.iyaonsen.co.jp/
●Wi-Fiあり

井出辰之助(いで・たつのすけ)さん

イベントプロデューサー。野外音楽フェス、アートイベント等の企画・制作・運営として、1000以上のイベントに携わる。YAMAPによる登山情報マガジンでは山と温泉についてのコラムも執筆。

2022.09.12(月)
Text=CREA編集部

CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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