人には見せられない姿で過ごす至福時間
――漫画を読む際に、おつまみもセットで用意することもありますか？
ありますよ！ 無限ピーマンや3種類くらいおつまみを作って、家の漫画部屋にこもります。気合を入れて座面が広いソファを買って、寝っ転がって……。人には見せられない姿ですが(笑)、それが本当に幸せな時間です。お腹の上にワンちゃんがいて、重みを感じながら、そしてどかせないからその状態になる前に漫画を自分の近くに山積みにして、臨みます(笑)。
最近だと、『ドラゴンボール』の14巻で、久々にみんなが天下一武闘会で集まったときに、大きくなった孫悟空がターバンを巻いていて「あいつ誰だ!?」となったときにターバンを取って「悟空！」となるエピソードがすごく好きで、もう1回読みたい！ となったんです。そこで、1巻から読み返すことにして、結局最終巻の42巻まで読んじゃいました(笑)。止まらなかったです。
――最高のオフ時間ですね……。ちなみに広瀬さんは新作漫画の情報収集は、どのようにおこなっているのでしょう？
ニュースアプリやSNSを見たり、後は最近はなかなか行けていないのですが、昔は毎日のように本屋さんに通っていて、新刊が出たらすぐ買う、を繰り返していました。3日に1回渋谷のTSUTAYAの漫画コーナーに行って、自分が興味のある漫画を20冊くらいガッと買うんです。それから、個室のしゃぶしゃぶ屋さんに行って、しゃぶしゃぶを食べながら漫画を読み漁るのがルーティンでした。本当に漫画は、自分にとってはご飯に近いですね。
本屋さんに行けないときは、電子書籍で試し読みして、気になったら紙(単行本)でも買うことが多いです。
――最近、ビビッときた漫画はありますか？
『でっちあげ』という漫画が面白かったです。1巻だと、親目線で「自分の息子が担任の先生にいじめを受けている」というお話が描かれるんですが、2巻では担任の先生目線になるんです。そうするとその親がモンスターに見えてくる。お互いがお互いを「モンスターだ」と言い合っていて、どっちが真実かわからないんです。ちょっとサイコパス味のある作品です。
――気になりますね……。ちなみにその作品には、どのようにしてたどり着いたのでしょう？
何人か漫画友だちがいて、題名だけ送ってくれるんです。それで気になったら自分で調べて「了解。ありがとう」って返すんですが、そんな感じで『でっちあげ』って来て。私も『adabana 徒花』とだけ送ったり。別に感想も何も言わないんです。自分が面白いと思った作品の題名だけを送りあっています。
――同志がいらっしゃるのですね。
人から薦められた作品って実はそこまで食指が動かないこともあるのですが、信用している人や趣味が通じる人のオススメは、とりあえず試してハマったら買っています。
――貴重なお話、ありがとうございました。ちなみにこの記事が公開されるのが2022年の年明けなのですが(取材は11月実施)、広瀬さんの年末年始の過ごし方は決まっていますか？
去年はサボっちゃったので、今回はちゃんと自炊をしたいです。年越しそばをゆでて、食べたいものを食べつつ健康な年末年始を迎えたいです。12月は誕生日があってクリスマスがあり年末に突入するので、いっつも太っている気がします(笑)。でも、食べているのが幸せなんですよね。
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広瀬アリス(ひろせ・ありす)
1994年12月11日生まれ。静岡県出身。2008年映画『死にぞこないの青』でデビュー。最近の主な出演作にドラマ「ラジエーションハウスII～放射線科の診断レポート～」、映画『AI崩壊』、『劇場版ラジエーションハウス』(2022年4月29日公開予定)など。
ドラマ「失恋めし」
タイトル：「失恋めし」(全10話)
1月14日 Amazonプライム・ビデオにて一挙独占配信
読売テレビ7月放送予定
出演：広瀬アリス 井之脇 海 村杉蝉之介 臼田あさ美 安藤ニコ 若林拓也
原案：木丸みさき『失恋めし』（KADOKAWA刊）
脚本：今井雅子
監督：大九明子
音楽：髙野正樹
主題歌︓Homecomings「アルペジオ」(ポニーキャニオン／IRORI Records)
2022.01.14(金)
文＝SYO
撮影＝山元茂樹
