実験を重ねて辿りついた「桜井ユキの美肌術」を深堀る
俳優・桜井ユキさんの写真集『Lis blanc』を見ていて一番驚くのは、きめの細かい、透き通るような肌の美しさ。
ただし、ちょっと努力しただけでピカピカになるほど、ポテンシャルの高い肌だったわけではない。
もともとアレルギー体質で、肌トラブルが多かったという彼女がやっと行きついた意外にもシンプルで手軽な美肌術とは。
そして、様々な人物を演じる俳優として、肌を美しく保つモチベーションについても聞いた。
徹底的に食を見直したら肌が激変
――普段から行っている美肌習慣を教えてください。
やはり大事なのは食べ物だなということに行きつきました。20代前半は友達がいいと教えてくれたエステに行ってみたこともあったんですが、当時は食事もあまり気にしていなくて。元々アレルギー体質だったこともあって、どんなスキンケアを使っても赤くただれてしまう時期がありました。
いろんな皮膚科にも通ってみたのですが、20代半ば過ぎに外側からのケアには限界があると気づいて、徹底的に食事を見直したんです。おかげで今では本当に肌荒れも減りました。
――実践している食事法は?
すごく厳密にルールがあるわけではないんです。なるべく揚げ物を控えたり、焼肉を食べた翌日はサラダにしたり、お酒を飲みすぎた日の後はしばらくお酒を控えるとか、そういうちょっとした日常の積み重ねで肌が落ち着いてきました。
身体や肌によさそうだなと思うものは積極的に摂るようにしていて、特に毎日食べているのは白いごはんと発酵食品。納豆は毎日必ず1パックは食べますし、手軽にぬか漬けが作れるキットを買ったので、自分で漬けたお漬け物も毎日食べています。頬やデコルテがこけてしまうので、白米も一日一膳は必ず食べるようにしています。
――自炊もよくされるのですか?
よく自炊しています。和食が好きなので、ひじきや切り干し大根の煮物なんかを作り置きすることが多いです。撮影現場で出していただく揚げ物が多いお弁当を食べていたこともあったのですが、便秘になるし肌が荒れてしまったので、朝は自分で作ったおにぎりを持って行くようにしています。
好きな具材は高菜とじゃこ。じゃこはフライパンで煎ったすりおろし生姜と一緒に醤油、ごま、最後にとろろ昆布を入れてふりかけみたいにするとおいしいんです。そのふたつは定番ですね。
――昼食と夕食は?
毎日作ることはできないのですが、前の日に多めに作ったスープや豚汁を現場に持って行って食べることもあります。この前はおでんを大量に仕込んだので、卵と大根とこんにゃくと厚揚げをスープジャーに入れて、からしをラップにくるんで持って行きました。自分で作った温かいものを食べられるとすごくホッとします。
夕食はこの時期お鍋ばかり作ってしまうのですが、蒸し野菜を作ることも。えのき、しめじ、ピーマン、キャベツ、白菜などのお野菜を蒸し器にしいたら、日替わりで豚肉や鶏肉を上に乗せて一緒に蒸します。味付けはポン酢にスーパーで買ったもみじおろしを入れて。基本的に家が好きなので、外に行ってやらなきゃいけないことを増やすのが得意じゃないんです。だから家の中でできる身体ケアを大切にしています。
2021.12.29(水)
文=松山 梢
撮影=杉山拓也
ヘアメイク=石川奈緒記
スタイリスト=李靖華