ギャラリー小柳
これまで、杉本博司、ソフィ・カル、マルレーネ・デュマスなど世界中の名だたる現代美術作家の作品を展示してきた画廊です。
ここでは、2020年に資生堂が企画する公募展、第14回「shiseido art egg」に選出され、「shiseido art egg賞」を受賞した若きアーティストの橋本晶子の個展が開かれています。
薄暗い中でかすかに光が差し込む空間に、二つ折りにされた鉛筆画や、作品の一部が隠された鉛筆画がテープで止められた作品が展示されています。二次元の作品が奥行を持ち、新たな作品世界を構築していて、張り詰めたような空気感が展示室からは感じられました。
中でも資生堂ギャラリーで開催された『Ask him』で展示したトレーシングペーパーにカーテンを描いた巨大な鉛筆画は圧巻。
非日常的な空間で鉛筆画の力強くも優しい絵を眺めると時間を忘れてしまいそうでした。
こちらのギャラリーは路面ではなくビルの9階にあるので、普段だと入るのにちょっと敷居が高いイメージでしたが、アートウィークでは気軽に入ることができます。そんなところもアートウィーク東京の良いところかもしれません。
I saw it, it was yours.
会場 ギャラリー小柳
所在 東京都中央区銀座1-7-5 小柳ビル9F
会期 11月4日(木)~11月7日(日)
https://www.gallerykoyanagi.com/
アーティゾン美術館
ツアーの最後は2020年にリニューアルオープンしたばかりのアーティゾン美術館へ。
こちらは公益財団法人石橋財団が運営している美術館で、西洋美術、日本近代絵画に加えて、古美術品や現代美術なども幅広く収蔵・展示しています。
アーティゾンとはArtとHorizon(地平線)を掛け合わせた造語で、時代を切り拓くアートの地平を多くの方に感じ取っていただきたい、という意志が込められているようです。
ここではゴッホの自画像に変装する作品セルフポートレイトなどで有名な森村泰昌の展示「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式「海の幸」―森村泰昌 ワタシガタリの神話」が開催されています。
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式「海の幸」―森村泰昌 ワタシガタリの神話
会場 アーティゾン美術館 6階展示室
所在地 東京都中央区京橋1-7-2
会期 2021年10月2日(土)~2022年1月10日(月・祝)
開館時間 10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日(1月10日は開館)、12月28日(火)~1月3日(月)
入館料 日時指定予約制
WEB予約チケット1,200円、当日チケット(窓口販売)1,500円、学生無料(要WEB予約)
同時開催 石橋財団コレクション展
印象派―画家たちの友情物語
特集コーナー展示 挿絵本にみる20世紀フランスとワイン
問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://www.artizon.museum/exhinition_sp/mshiki
※この料金で同時開催の展覧会も鑑賞できます。
※WEB予約チケットが完売していない場合のみ、美術館窓口でも当日チケットを販売。
※中学生以下の方はWEB予約不要です。
※開催情報は予告なく変更となることがあります。
お得なAWTパスの購入でオリジナルグッズも!
会期中は運行するアートバスに乗り降りが自由にできるフリーパスが販売されています。
エクストラパス(1日 2,800円)を購入すると数量限定のAWTロゴ入りのオリジナルトートバッグが付いてきます。たっぷり入るので美術館やギャラリーにある作品の解説が書かれたキャプションやミュージアムショップで買ったお土産などツアーの思い出をたくさん詰め込めます。
トートバッグは様々なカラーがあるのでオシャレにアート鑑賞が楽しめそう!
①AWTパス 1,000円(1日)
②AWTペアパス 1,800円(1日 2名分)
③AWT4-dayパス 2,000円(4日)
④AWTエクストラパス 2,800円(1日)
コンテンポラリーアートはなんとなく難しそうなイメージを持つ方も多いと思いますが、アートウィークで展示されている展覧会はどれもグローバルクオリティなので、現代アートに詳しい人だけでなく、これから学んでいきたい人にもオススメのものばかりでした。
この秋は東京都内の現代アートを存分に楽しんでみてはいかがですか?
アートウィーク東京
主催 一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム
会期 2021年11月4日(木)~11月7日(日)
開館時間 10:00~18:00 ※東京オペラシティアートギャラリー、ワタリウム美術館は 11 時開館。
会場 美術館6館・ギャラリー 44軒
「アートバス」パス料金 1,000円〜2,800円
https://www.artweektokyo.com/
CREAアンバサダーとは
読者会員「CREA WEB MEMBER」から選ばれた彼女たちは、CREA公認のキュレーターとして日々アクティブに活躍しています。毎日を楽しみ、日々学び、悩み、チャレンジを繰り返し、より良い明日のために前進を続けている女性。そして忙しいながらも、自分の“好き・心地良い”という感性を大切にしながら、アクティブに暮らしている女性たちです。また、情報感度が高く、ブログを書くことが好き。CREAの記事を読んだり楽しかった体験、考えていることをブログやSNSで積極的に発信し、「私はコレが“好き”」を伝えたり、読者モデルとしてイベントや座談会などの特別企画に参加することも。
2021.11.04(木)
文=廣松叶子
写真=今井知佑