KEYWORD【02】LOVE
恋に正解はない? 運命の相手さがしは永遠に続く命題
恋はするものではなく、落ちるもの。だからこそ、時代の最先端のNYを闊歩する彼女たちでさえ、抑えきれない思いや、ままならない感情に振り回され、失敗を繰り返し、何度も涙する。
そんな彼女たちがカッコイイのは、自分に決して嘘をつかないから。妥協することなく、自分の気持ちを見極めた上で、自ら別れを切り出せる彼女たちは実に勇敢。だから自分のことのように、毎度、切なくて胸がキュンキュンしてしまう。
ビッグをどうしても忘れられないキャリーの恋はもちろんだが、意外にも快楽至上主義を標榜するサマンサと年下イケメン・スミス(ジェイソン・ルイス)の純愛に、思わず落涙するファンも多い。コンサバなシャーロット、実務主義ミランダ、4人の恋模様どれもに共感しつつドキドキ!
◆キャリー&ビッグの恋
どこから見てもいい男だが本心が摑み切れず高難度
優しくてスマートで何でも与えてくれる、パーフェクトなビッグ。でも心だけは完全に掴ませてくれない。
十二分に知っているハズなのに秘密がポロポロ、そのたびにキャリーは身悶え。嫌いになり切れず、けれど信用もし切れない。結果、好きだけど別れ、別れても忘れられず。遂に映画版で結婚するが、今も安泰かはやはり微妙!?
すべての愛が帰るべきところに帰した至福の回
パリまで追って来たビッグが、遂に“離さない”と告白するシーンは最高にロマンチック! 他の3人もそれぞれの“愛”を胸一杯に吸い込むことになる、これ以上ない幸せな最終回だ。
極めつきは、いつものブランチ会に、待ちわびたキャリーが戻って大興奮の4人の姿。NYを闊歩する姿に、これが見たかったとファンも大熱狂。
◆キャリー&エイダンの恋
多くのファンが熱烈に支持した誠実で魅力的な男なのに……
家具デザイナー兼ショップ経営のエイダン(ジョン・コーベット)は、愛してる→一緒に暮らす→結婚という考えの、誠実で魅力的な男。ところがキャリーは、愛しているけれど一緒に暮らす&結婚には躊躇。
犬の散歩中でのプロポーズも超ロマンチックなのに、“指輪”自体がキャリーの決断に大きく関わるのは今も賛否両論!?
◆ミランダ&サマンサ&シャーロットの恋
結婚願望はないが結婚・出産一番乗り
年下バーテンダー、スティーブ(デビッド・エイゲンバーグ)は、ミランダのイライラを受け止める優しい穏やかさで、隠れファンが多い。
子育ての大変さに2人とも戸惑うが乳母を雇っての協力体制は今、とても参考に。
快楽主義者だが、意外に一途で純愛!?
仕事もできるホットなサマンサは、セックスが最重要と位置付けるが、実は恋に本気になり過ぎて、傷つくことを恐れている一面も。
自身が売り出している新人俳優スミスとの関係は、常に彼のためを考える純愛そのもの!
バツイチを経て、本当の愛をゲット
結婚願望の強いシャーロットらしく、エリート心臓外科医と絵に描いたような結婚をするも、セックスに難ありで離婚。
その担当弁護士ハリー(エヴァン・ハンドラー)に猛アタックされ、結婚。真の幸せを噛みしめることに。
2021.10.16(土)
Text=Chizuko Orita