◆チューべローズ

【花言葉】危険な楽しみ

 名前にローズが入っていますが、バラの仲間ではありません。すらりとした佇まいと、蝋細工のような白い花が特徴です。

 そして、チューベローズの魅力はなんといってもその香りにあります。フローラル系の甘い独特の香りは、香水に使用され古くから好まれてきました。

 香りは夜になると強くなることから、「月下香」とも呼ばれ、そのようなイメージから艶っぽい花言葉がつけられたのでしょう。

【チューべローズのその他の花言葉】官能的、危険な関係、冒険

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◆ガマ

【花言葉】慌て者

 フランクフルトソーセージのような花穂と、細い線のような葉がチャーミングなガマ。

 古事記に登場する神話の因幡の白兎が、皮を剝ぎとられた際の傷をいやしたのがガマの穂といわれ、古くから鎮痛効果のある薬として珍重されてきました。

 花言葉が「慌て者」になった由来は不明ですが、因幡の白兎がワニザメを利用してまで渡海しようとしたり、ウソを鵜呑みにして痛い目に遭ったりなど、そそっかしい側面があるので、そこに起因しているのかもしれません。

【ガマのその他の花言葉】従順、救護、慈愛、予言

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 いかがでしたでしょうか?

 花言葉は、国や地域によって違いがあったり、新しい品種が登場すると新たに生まれる言葉などもあり、常に進化していくのが魅力です。

 今回は、ちょっと気になる、一癖ある花言葉をまとめて紹介してみました。

 ともすると少しネガティブに感じる言葉もあるかもしれませんが、地域や時代が変わればまた違った言葉に出会えることもあります。

 ひとつの言葉にとらわれる必要はありません。自由な発想で花言葉を楽しんでくださいね。

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佐藤俊輔(さとう しゅんすけ)

フラワーデザイナー。大手百貨店退社後、花の世界へ。2014年モナコ国際親善作品展国内選考会で特別賞を受賞。'17年「女性自身」(光文社)、’19年日本最大級の花材通販「はなどんやアソシエ」にて季節のアレンジメントを連載。’20年から、CREA WEBにて「Playful Flower Life!」連載中。

Column

今日、花を飾るなら。
ブルームカレンダー

フラワーデザイナーの佐藤俊輔さんが一日一花、暮らしが華やぎ、活力をもらえるおすすめの花をナビゲート。花にまつわるトピックスや飾り方などもあわせて紹介します。今日は、花を飾ってみませんか?

 

2021.09.06(月)
文=佐藤俊輔、CREA編集部
イラスト=佐藤弘昌