窓の鍵も開けようとするのでちょっと厄介
――性格もまったく違うんですね。
まったく違いますね。シロはもふもふしているのでフォルムがかわいくて、目がきれい。めちゃくちゃおっとりしていて、何をしても遅い。悪さをして注意しようとすると寝室に逃げるんですけど、足も遅いから走らなくても余裕でキャッチできます。そういうところもかわいいですね。
クロはシュッとしててかっこいい。スタイリッシュで、頭がすごくいいんです。最近、扉の開け方を覚えたみたいで、クローゼットの引き戸を開けて中に入ろうとするので、ストッパーを付けました。物置みたいなスペースを猫の部屋にしていて、そことつながっている寝室以外あまり出さないようにしてるんですけど、寝室の扉も取っ手までジャンプして開けようとするし、外が見える窓の鍵も開けようとするのでちょっと厄介です。
――学習能力がかなり高いですね。
2匹とも寝室に置いてあるネズミのしっぽみたいなものがぐるぐると回る電動のおもちゃが好きで、延々と遊んでるんですけど、遊びすぎると疲れちゃうからスイッチを止めたことがあったんです。扉を閉めてリビングに戻ったら、ガサガサ音が聞こえてきて。見に行ったらさっき止めたはずのおもちゃが動いていたのでまた止めて。扉を閉めてリビングでテレビを見ていたら、またガサガサって聞こえてきたんです。なんで動いてるんだろうと思ったら、クロが前足でボタンを長押ししてスイッチを入れていたんです。それを見た時、こいつ、怖い! と思いましたね。
――すごい(笑)!
クロは本当に活発なんですよね。リビングに花とか熊手とか飾ってある、ちょっとした棚があるんです。シロは届かないからいいんですけど、クロは行ってほしくないのにジャンプして登っちゃうんです。ある日、登っていたのを放っておいたら、しばらくして戻ってきて。見たら、熊手に貼ってあった“商売繁盛”がおでこにくっついてたんです(笑)。あれはかわいすぎて怒れなかったなぁ。
――(笑)。写真は撮らなかったんですか?
撮らなかったですね。わざとやったんじゃないかって思われるのは嫌だったので。ただ、1人でめちゃくちゃ笑っちゃいました。
――猫と暮らすようになって、生活に変化はありましたか。
猫が来る前から(コロナの影響で)在宅時間は長くなっていたんですけど、猫がいることで家にいる頻度がより多くなりました。仕事に出ていても、早く家に帰りたくなりますしね。
2021.07.17(土)
文=高本亜紀
撮影=平松市聖
写真=相田周二