#224 Sasebo
佐世保(長崎県)
![展海峰から。奥に見えるのが佐世保の港。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/d/1280wm/img_dd8104f7f8c6b6bd60183ae754f18bd1498623.jpg)
前回ご紹介した九十九島の黒島へ渡る拠点として訪れた、長崎県第2の都市、佐世保。
黒島から戻る夕方から翌朝の出発までの数時間しか時間の余裕がなく、日本最大級のテーマパーク「ハウステンボス」も、今回はやむなく断念。
なので、特に何も期待しないで訪れた佐世保。それが、街のディープな面白さに、すっかりハマってしまいました。
明治時代に海軍の鎮守府が設置され、軍港として栄えた歴史があり、海上自衛隊やアメリカ海軍の基地がある街でもあります。
![地元の人に“SSK”の愛称で呼ばれる造船所。ハンマーヘッド型クレーンは大正期に竣工し、いまだ現役。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/1280wm/img_c7d476e5e73a377b312a83f64d416839558837.jpg)
![夕方のSSK。仕事を終えた人々が家路に向かいます。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/9/1280wm/img_f91ad047a5903026ee6e273c18b228c7550778.jpg)
かつて海軍工廠だった「佐世保重工業株式会社」(通称“SSK”)は現在、商船の建造、改造・修理、海上自衛隊やアメリカ海軍の艦船修理、船舶部品の製造を事業として行っているそうです。
また、昭和37年に当時世界最大のタンカー「日章丸」も、この街で誕生したそうです。
![造船所と港を高台から。街を車で走っていると、アメリカ海軍のゲート前を通ったり、佐世保ならではの風景と出会えたりします。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/5/1280wm/img_85a5542e4282cf4837ea0fe3116f8396360737.jpg)
そうした背景からか、佐世保にはいわゆる港町特有の空気感に、基地の街に漂うハードボイルドさ、アメリカンな異国情緒、近代日本の遺産が醸し出すノスタルジックさなどが加味されて、独特な風情を感じます。
![夜になると賑わう、屋台村の「やまがたパラダイス」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/9/1280wm/img_69080661296d1771a27697a1bda96743508845.jpg)
2021.06.19(土)
文・撮影=古関千恵子