メガネ男子ばっかりじゃないか……!
これが、松たか子さん主演で放送中のドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系)を観たときの率直な感想でした。
『大豆田とわ子と三人の元夫』には3人のメガネ男子が登場
『大豆田とわ子と三人の元夫』は、ドラマ『東京ラブストーリー』(1991年/フジテレビ系)、ドラマ『カルテット』(2017年/TBS系)などのヒット作を数多く手がけてきた、脚本家・坂元裕二氏のオリジナル作品ということで注目を集めています。
さて、『大豆田とわ子と三人の元夫』は3回離婚した大豆田とわ子(松さん)が、3人の元夫たちに振り回されていくロマンティックコメディーですが、その主要キャラである元夫3人が全員メガネキャラなんです。
松田龍平さん演じる1番目の夫は、女性にモテる優しい性格のレストランオーナー兼ギャルソン。
東京03・角田晃広さん演じる2番目の夫は、周囲から器が小さいと言われるファッションカメラマン。
岡田将生さん演じる3番目の夫は、理屈っぽくひねくれた性格のエリート弁護士。
三者三様の個性ある元夫たちですが、3人ともメガネをかけているんですよね。
恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーである筆者は、“メガネイケメン”というジャンルがここまで多様化し定着していたのか! ……という驚きを覚えたものです。
メガネキャラは、かつては非モテのオタクキャラだったが……
ヒロインのお相手役が複数いるドラマは珍しくありませんが、その主要キャラ全員がメガネをかけているというのはかなり稀有。これはすなわち、“メガネイケメン”というジャンルがそれだけ浸透し、バリエーションも豊富になっている証拠ですよね。
昔は“メガネキャラ=オタクキャラ”というイメージがありました。かつては“メガネイケメン”なんて概念は、ほぼなかったように思います。
ですが今や、ひとつのドラマの主要男性キャラが3人ともメガネをかけていて、しかも誰一人オタクキャラではないのです。
時代は移り変わっていくもの。
現在、メガネをかけた男性キャラに、非モテのオタクという印象はだいぶ薄れ、知的なイケメンのイメージが定着しているでしょう。実際、昨今はドラマにもアニメにも、数多くの“メガネイケメン”が登場しています。
では、いったいいつ頃から、“メガネイケメン”というジャンルが浸透してきたのでしょうか? ここからは過去の名作ドラマやアニメを振り返り、そのルーツを探ってみたいと思います。
2021.05.05(水)
文=堺屋大地