近年、お菓子のお店は、アイテムを絞って専門店化しています。プリンもそのひとつ。
高級住宅街として知られる芦屋に、プリン専門店「芦屋ぷりん とあっせ」が誕生したのは、2007年9月。ノンホモ低温殺菌牛乳、オーガニックの粗製糖、卵など、素材ひとつひとつを厳選し、日本ミツバチの蜂蜜を使った「幻のぷりん」や貴重な竜舌蘭の蜜のプリンなど、他にない商品も販売。関西のプリンブームを牽引してきました。
そんなお店が、2021年3月6日(土)にリニューアルオープン。店名もシンプルに「芦屋ぷりん」と改名。さっそく新展開をチェックしてきました。
阪急神戸線芦屋川駅北側のサンモール商店街を西へ。目印は、スイーツのお店らしからぬ白い暖簾。お店に入ってすぐのショーケースに並ぶのは、もちろんプリンだけ。ゴールドの蓋付きの丸い瓶に入っており、1個からでも購入できます。3種類の詰め合わせや特別感溢れる箱入りは、すでに手土産として大人気だそう。
本格素材を使った上品なプリン
定番のひとつが「カスタード」。使われている素材は、兵庫県丹波のノンホモ低温殺菌牛乳と非遺伝子組み換え飼料鶏の卵、九州の無添加生クリーム、オーガニック粗製糖だけ。これまでと同じく添加物は一切使っておらず、さらに素材を厳選して上質なおいしさを追求。カラメルソースをかけて味わえば、なめらかな舌触りで、卵とミルクの風味がほんのり。すっきりキレが良い後口とエレガントな味わいがポイントです。
もうひとつの定番「丹波黒豆」は、姉妹店「里山旬菜料理ささらい」がある丹波篠山産の大粒の丹波黒豆と丹波茶を使用。上部は緑の川辺、下部は小石とせせらぎ。お店の近くを流れる芦屋川をイメージした見た目がユニークです。もっちりしたゼリー部分はゼラチンではなく寒天系で、黒豆は3日かけて糖度を増しているそう。和の味わいにほっこり。
「いちご」の上部は苺がたっぷり入ったゼリーで、下部はその苺の風味に合わせたミルキーなプリン。見た目以上の華やかなハーモニーが楽しめるのは、クリームチーズを隠し味に使っているから。鮮やかな赤色でお菓子に合う品種を限定した農家直送の苺があるゴールデンウィーク頃までの季節限定商品です。
「カカオ」も季節限定商品。一見地味ですが、スイス製チョコレートを使い、下部には濃厚な風味のガナッシュの層。食べ進むほどに芳醇なカカオの香りが広がり、チョコ好きにはたまりません。底に敷いたカラメルのほろ苦さがアクセントの、大人味のチョコプリンです。
2021.04.11(日)
文・撮影=そおだよおこ