フレンチやイタリアンだけでなく、日本料理店や割烹でも食後のデザートを工夫するお店が増えました。
今回ご紹介するのは、元公邸料理人が作る大人のためのデザート。
テイクアウトもできて、近隣で話題になっています。
そのお店は、高級住宅街として全国に知られる街・兵庫県芦屋市の「ワインとお酒と和心料理 Takasaki」。
八重桜の並木が満開になる川西さくら通りに面したビルの2階にあって、知る人ぞ知る隠れ家的なお店です。
![店主・高崎智浩さん。店に入ると、カウンターのショーケースにデザートが並んでいます。デザートの横には、通販しているオリジナルのドレッシングや調味料も。お店の味が簡単に再現できると好評。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/1/-/img_c184fd72fb5a865813482a086d3035a4111663.jpg)
日本料理店らしい和素材の品の良いデザート
デザートは、入口すぐのカウンターのケースに並んでいます。何があるかは、その時のお楽しみ。
![「米粉のロールケーキ」300円。フルーツを添え、金彩の器で。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/1/-/img_b12655e8be106a9040199f019ef14ab4126437.jpg)
「米粉のロールケーキ」は、甘さ控え目でさっくりした軽い食感。
「お店でお出しするご飯用の、完全無農薬栽培で天日干しされたお米と同じ、姫路の農家の米粉を使っており、グルテンフリーです」と高崎さん。
生クリームに、鹿児島・本坊酒造の「越百(こすも)」というシェリー樽で寝かせたウイスキーを加えて、大人の香りがほんのり。紫花豆などの時々の蜜煮がフルーツと一緒に添えられているのが日本料理店らしい。
![「黒糖蒸しケーキ」260円。軽めの赤ワインとのペアリングがオススメ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/8/-/img_389e96ac3eb6fb413aa93e7406b430ed168308.jpg)
![「黒糖プリン」380円。アルザスのリースリングを合わせて、後口すっきり。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/3/-/img_5341bdb56a10a435281dc55497fb6494121818.jpg)
「黒糖の蒸しケーキ」と「黒糖プリン」は、鹿児島県徳之島の純黒糖を使っています。
蒸しケーキはオーブンではなく、和食用の蒸し器で蒸し上げます。「蒸し器の方が使い慣れているから」と高崎さんはにっこり。
むっちりした食感とキメの粗さが特徴で、海外でも「おもしろい」と好評だった逸品。抹茶やチョコレート味も作るのだそう。
プリンも茶碗蒸しのイメージで蒸し器を使い、プリンにすが入らないよう、ゆっくり蒸し上げます。黒糖の風味に苦味のあるカラメルがマッチした大人味。
どちらもワインを合わせて楽しめます。
![「ティラミス」600円。今回はポルト酒BARBEITOをたっぷり使っています。ロゼのスパークリングワインを合わせて。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/1/-/img_11bac768700c025e70e15c6130673594197092.jpg)
マルサラ酒やポルト酒をきかせた「ティラミス」は、なめらかな口当たりで、芳醇なお酒の香りが広がります。
ワインを加えることもあるそうで、まさに大人のためのデザート。意外にロゼのスパークリングワインも合い、やみつきになった客もいるとか。
![左から「酒粕のムース」150円、「かぼちゃのパンナコッタ」150円、「抹茶のムース」180円。口当たりの良さが、お酒の後のデザートにぴったり。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/8/-/img_d8d9aa6b488174e50d8b599ead8d3a1d93840.jpg)
「酒粕のムース」「かぼちゃのパンナコッタ」「抹茶のムース」は、ごく小さなポーション。
3つを1皿に盛り、つるん、ぷるんとなめらかな食感で、色々な味の違いが楽しめるから、食後のデザートにぴったり。
ムースは、他にも、苺、レモン、チョコレートなど、色々な種類を作るのだそう。それぞれの味わいが際立つよう、甘さはうんと控え目。
2021.03.14(日)
文・撮影=そおだよおこ