30代後半から実感する女性が多い

 老化はいつから始まる? 

 一般的には、成熟期を過ぎたころからさまざまな体の生理機能の衰えによって、老化が進むと考えられています。

 しかし、その体の生理機能ひとつひとつの老化の進み具合も異なり、また個人差も大きいので、一概に何歳からと老化が始まると断定するのは難しいとか。

 「女性が気になる老化現象としては、女性ホルモン、骨量、肌、髪や白髪などがあると思います。そのほか、血管年齢、脳年齢といったこともよく話題になりますね。

 脳神経、心臓・血管などの循環器系、消化器や呼吸器などの内臓器官系、筋肉や骨などの運動器系、女性ホルモンなどの内分泌系といった要素をレーダーチャートに示した時、どこかが突出するのではなく、全体的にバランスよく、チャートが徐々に小さくなっていくのが理想の老化かもしれません」と数多くの女性患者を診てきたクレアージュ東京エイジングケアクリニック浜中聡子院長は語る。

「現実的には、みなさん30代後半から老化を実感されるようです。30代を過ぎたら、自身の体が発するシグナルに気づき、ケアをすることが進行を遅らせるために重要です」

 例えば、シミができてきた、肌の感じが変わった、20代のころより、ムリがきかなくなってきた、などといった具合に。年齢を重ねるごとに起きる自分の変化を些細なものでも意識してみるようにしましょう。

浜中聡子(はまなか さとこ)

北里大学医学部卒業、北里大学大学院医療系研究科 臨床医科学群精神科学修了。北里大学東病院精神神経科、北里大学病院救急救命センター、亀田総合病院精神科勤務を経て、2009年AACクリニック銀座院長。’17年よりクレアージュ東京エイジングケアクリニック (Dクリニック東京 ウィメンズ)院長。心身両面からのケアでウェルエイジングを提唱。