■作り方

(1) 鍋にだしと具材全部(キノコ、油揚げ、大根)を入れます。具が多くて汁にひたりませんが、加熱していくうちにほどよくなってきますよ。中火にかけてください。

(2) だしが沸いて2~3分ぐらい。具材全体が汁につかってきたら、お酒を入れて弱火にし、8分間煮てください。大根が透きとおってきたら、煮えどき。

(3) 8分煮たのち、味噌を溶き入れ、豆乳、醤油も加えて、よく混ぜます。豆乳を入れたら、沸騰させないよう気をつけて(分離してしまうので)。中火に戻して、鍋まわりがフツフツいってきたら、完成です。

 味噌だけでなく、醤油を一緒に加えるのがこのスープのポイント。味噌がコク出し担当としたら、醤油は香りの担当です。もしあれば、黒コショウをふってください。よ~く合うんですよ。なければ普通のコショウでも。

 辛いのが好きな人なら、ラー油もおすすめ。また、カレー粉をふって汁かけごはんにしてもうまいですよー。

 これからの寒い季節、活躍してくれる一杯。キノコと油揚げはあまったら冷凍もできます。小分けにしてジッパー付きの袋に入れて、冷凍庫で2か月ぐらいを目安に使い切りを。

 具材なんですが、大根と油揚げじゃなく、たとえばキャベツとベーコンとキノコで同じように作ってもすっごく合います。その際はベーコンの塩気があるので、醤油と味噌の量を控えめに。

 あるいは白菜とキノコ、白菜とベーコンでもおいしくなりますよ。ニンジンを細切りにして加えてもいいし。

 余ってる野菜や肉など、どんどん加えてみてください。そういうトライ、自炊力アップの上でものすごくいいですよ。

 最初はこわいかもしれませんが、塩気のあるものを多めに入れるとか、火から目を離さないかぎり、料理はさほど大失敗しないもの、というのが私の考え。  

 具だくさんにすれば栄養バランスもより良くなります。お試しあれ。

白央篤司(はくおう あつし)

ローカルフードや「暮らしと食」をテーマとするフードライター。2020年2月に新刊『たまごかけご飯だって、立派な自炊です。』(家の光協会)が発売になりました。パートナーとのふたり暮らしは5年目、炊事全般と平日の洗濯、猫2匹の世話を担当中。
http://hakuoatsushi.hatenablog.com/

Column

白央篤司の罪悪感撲滅自炊入門

料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。冷凍食品にちょい足しするのも立派な自炊。簡単なことから始めてみませんか?

2020.10.10(土)
文・撮影=白央篤司