テーマを作ってディスプレイするとまとまり感が出る

 では、集めたものたちをこのように美しく、楽しくディスプレイするコツを教えてもらえませんか?

 「そうですね。色や素材感をつなげることでしょうか。黒のコーナーや白のコーナー、海のものだけを集めたり。それだけでまとまり感が出て、ごちゃついた印象にはならないと思います。

 そうやって並べていると、自分の“好き”にもつながるというか、やっぱり自分は青いものに惹かれるんだな、などに気づくんですよ」

「どんどん楽しくなってきて、“春だからボタニカル柄のコーナーを作ろう”とか“秋だから濃い色でまとめてみよう”など、ものを動かす習慣ができ、それを眺める楽しみも生まれる。インテリアって楽しい、と感じる瞬間です」

 バイイングやセレクト、さらにwebマガジンの編集までこなす大島さんにとって、「テーマを持つ」ことは基本中の基本。自然に身についた習慣なのかもしれません。

 今回「暮らしのMY BEST」として紹介していただいたもの選びも、ご自身でテーマを作り、セレクトしていただきました。

「改めて部屋の中を見渡して、3つのテーマで考えてみました。ひとつ目は“デザイン・作りが良く機能的なもの”、次に“使うことが楽しく、うれしくなるもの”、そして“心をなごませてくれるもの”」

 まさに大島さんらしい3つのテーマ。それぞれのセレクトをご紹介します。

2020.10.09(金)
文=前中葉子(BEAM)
撮影=平松市聖