オーガニックの椿油で アロマクラフト作り
椿油というと、なんとなく、懐かしのコスメ、昭和のヘアケア……というイメージがあるかもしれない。
そんなややレトロな印象のある椿油も、アロマ仕立てのスキンケアなら、身近に感じてぐっと使いやすくなる。
椿が自生する西平と同じ西海岸に位置する白鶴浜は、ウミガメも産卵に訪れる美しいビーチ。
そのすぐそばにある「ハイビーチ・リラックス」は、天草椿油をベースにしたスキンケア作りができる体験型のアロマ工房。
セラピストのMihoさんが、天草のハーブや植物を使って、肌に優しいアロマクラフトを提案している。
体験メニューのひとつが、日焼け止めクリーム作り。
原料には、天草椿油のほかに、オーガニックのシアバター、ヤシの実由来の乳化剤、精製水、日焼け止め効果のあるアミノ酸コーティングの酸化亜鉛、オーガニックラベンダーの精油、防腐剤がわりにGSE(グレープフルーツの種からとるエキス)などを使う。
固いテクスチャ―のものは湯煎して柔らかくし、材料を混ぜ合わるだけの工程はとてもシンプル。だからこそ、肌に本当に必要なものが分かって面白い。
ちなみに、クリームや乳液を作るときもさまざまな精油を使う。
精油を使ったナチュラルフレグランスで実力を競う「AEAJイメージフレグランスコンテスト」の2020年ファイナリストでもあるMihoさんだけに、どんな精油があるのかも興味津々。
「椿油の保湿力は抜群。軽い日焼け止め効果もあって、赤ちゃんの肌にも使えるんですよ。さらに天草の椿はオーガニックだから安心」とMihoさん。
西平椿公園に何度も足を運び、天草椿油の作り手である白迫さんと語るうちに、天草椿の素晴らしさに惹かれていったのだそう。
「なにより、あの包み込むような自然そのものに、パワーがあると思いませんか?」
完成した日焼け止めクリームは、肌のきめも整えてくれるから、化粧下地としても有効。
日焼け止め用に配合した酸化亜鉛のSPF効果はそれほど高くはないものの、タウンユースなら十分なレベルなのだそう。
オーガニックラベンダーの精油の香りも爽やかで、夏もさっぱりと使えそう。肌に優しいクリームは、ポーチにしのばせておけば、保湿に、日焼け止めにと1日中、大活躍する。
ハイビーチ・リラックス
所在地 熊本県天草市天草町高浜北897-26
電話番号 090-6941-9624
http://mihokurosawa.com/
2020.05.04(月)
文=芹澤和美
撮影=鈴木七絵