かつての兵舎や軍病院は新しい役割を得た
海に突き出た、南北約700メートル、東西約600メートルの旧市街には、キリスト教の教会があれば、真っ白なモスクや仏教寺院もあり、色むらのある乾いた瓦の民家や、中庭をもつコロニアルな白亜のお屋敷もあります。
碁盤の目のような通りをトゥクトゥクが走り抜け、サリー姿の女性やサロンを巻いた男性が行き交っています。まるで、いろんな文化がハーモニーを奏でるように、旧市街の中に溶け合っているのです。
歴史的な建造物の中には、新たな役割を得て、現役で活躍しているところもあります。
旧兵舎は郵便局に、旧商業銀行はセイロン商業銀行に、そして旧オランダ病院は地方役場を経て、今はジュエリーショップやレストラン、カフェが入るおしゃれスポットになっています。
オランダ改革派教会やイギリス国教会のオールセインツ教会は、今も祈りの場として、多くの地元の人々が訪れています。
2020.01.18(土)
文・撮影=古関千恵子