#189 Galle(Sri Lanka)
ゴール(スリランカ)

スリランカの南部最大の都市ゴールは、世界文化遺産「ゴールの旧市街とその要塞(ようさい)郡」として知られています。
コロンボからは南へ約119キロ。さて、どうやって行こう? 旅行会社に相談すると、「車をチャーターしますね」。
ちょっと待った、日本で、タクシーで100キロ走ったら、一体いくら払うことになるのやら! いくら物価が安いスリランカとはいえ、往復となれば……。
びくびくしながら料金を聞くと、「え!? 意外と、お手頃」。

スリランカの旅行者の交通手段はチャーター車がスタンダードなのだそうです。電車や長距離バスもありますが、地元向けのためにエアコンがないことも。
しかも今回のドライバーのハル君は日本語が達者で、ガイドもできます。一石二鳥で、ありがたい!
バンダラナイケ国際空港からは高速道路を利用して、約2時間半でゴールの城塞都市に到着することができました。

もともと天然の良港だったゴールは、アジアや中東から商人が訪れ、活況に沸く街でした。
16世紀初頭の頃から、ヨーロッパ列強が訪れ始めます。そして1598年、ポルトガルがゴールを支配下におさめ、砦の土台を築きました。


1640年頃にポルトガルから覇権を奪ったオランダは砦を強化し、今の原型を築き上げました。
さらに18世紀末に覇権はイギリスへと移りましたが、砦は壊されることなく、そのまま利用されることに。
砦の中に入ると、そんな節目ごとの歴史の歩みがごっちゃになって存在しています。


2020.01.18(土)
文・撮影=古関千恵子