踏み込みすぎずに
気使い合える相手
特撮ヒーローもの、青春ものなど同世代の若手が集まる作品では、共演すると自然に親しくなる。
「とくに学園ものをやると、ずっと一緒にいるから、だいぶいい感じに距離が縮まって仲良くなります。5年前、映画『アオハライド』に出た時はめちゃくちゃ楽しかったです。
ちょうど二十歳になってお酒を飲むことが解禁になったばかりのうえ、地方ロケだったこともあって、毎日のように共演者達とご飯を食べに行っていました。あれは青春でしたね……」
同世代以外でも、舞台で長く稽古、本番を過ごした共演者達とは、時が経っても交流がある。
「NON STYLEの石田明さんにイベントで再会できた時は嬉しかったし、京都に仕事で行った時、京都が拠点の劇団、ヨーロッパ企画の方々がたまたま電話をくれて飲みに行きました」
誰かと過ごす時は、上の世代のように熱く激しく思いをぶつけ合うような関わりはなく、近況報告やたわいない話を語り合うという。
「『空青』は男女が熱く感情をぶつけ合う話で、それは異性だからこその物語のように思います。
同性同士のほうが、わかることが多い分、気を使い、異性はわからないからこそ熱量が必要になるのかなって。そんな熱さにも憧れたりしますね」
その気使い合う姿が傍から見てステキに感じられるのかもしれないと言うと、「“尊い”ってやつですか？」と笑った。
吉沢 亮(よしざわりょう)
1994年2月1日、東京都生まれ。主な出演作品は、映画『リバーズ・エッジ』『銀魂2 掟は破るためにこそある』『キングダム』、連続テレビ小説「なつぞら」など多数。映画『さくら』『一度死んでみた(仮)』が2020年公開予定。2021年に放映されるNHK大河ドラマ『青天を衝け』では主役の渋沢栄一を演じる。
映画『空の青さを知る人よ』
あおい(声：若山詩音)は、姉・あかね(声：吉岡里帆)の恋人で13年前に地元を出たっきりだった慎之介(声：吉沢亮)の現在の姿と13年前の姿、ふたりに出会い戸惑うが……。『あの花』『ここさけ』人気アニメの監督の最新作。
監督：長井龍雪・出演：吉沢 亮、吉岡里帆
全国公開中
https://soraaoproject.jp/
2019.10.29(火)
Text＝Fuyu Kimata
Photographs＝Hiroshi Nakamura
Styling=Kyu(Yolken)
Hair & Make-up＝Masanori Kobayashi(SHIMA)
CREA 2019年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
この記事の掲載号
CREA 2019年11月号
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