四川と広東を融合させた
新しいスタイルが次々と!

 「こちらも、イタリアン時代の名残でパスタマシーンを使っています」と、出てきたのは手打ちの汁なし担々麵。強力粉に少しタピオカ粉を加えたもちもち麺。この麺がもう、笑っちゃうくらいうまい。パスタマシーン、いい仕事しています。

 「前菜で使った鯛がいいものでしたので」と、海鮮は、鯛とホッキ貝。湯引きして、白髪ねぎのうえに中国醤油と油をジュッとやる。素材のよさも生かした、香港のダイパイトン料理のようなひと品。

 密汁叉焼が登場。左の肩ロースにはウォッシュチーズ、右のバラにはブルーチーズが添えてある。「ばらばらでも、一緒に召し上がっても」。セオリーでいうと前菜に出がちな焼き物がこのタイミングというのは面白い。さきほどの麺もそうだが、提供の妙もここの特徴といえるかも。しかも、まったく的外れではない。なにしろこの叉焼がうまい!

 ぐつぐつぐつ!

 なにやらすごいものがやってきた。フカヒレステーキ! 焼いたフカヒレを白湯で炊いてある。

 メインディッシュは、山形牛のランプを使った青椒牛肉絲。

 オープンキッチンの実力はここにもある。作っている最中からよい香りなのだ。もう、この香りで飲めてしまう。そう、そこでうれしいのが、ここのフリーフローシステム!

 「さっきのもうちょっとちょうだい、なんていう後戻りもできますので」と渡辺氏。呑兵衛メンバーは小躍りしている。

 選べる〆には、先の冷たいものと食べ比べたい気持ちもあり、麻婆豆腐をお願いした。木綿豆腐を使った麻婆豆腐は、昨今よくある山椒ピリピリではなく、うまみが全面に出た一品。上笹シェフの「四川と広東を融合させた味です」の言葉に、深く納得する。

 デザートは杏仁豆腐とマンゴープリン、温かい中国茶とともに。

 これを書いている今、食後からまだ12時間しか経っていないのに、すでにアレもコレもまた食べたくなっている。居抜き物件の業態変更でしょ? なんて気持ちで伺った自分を恥じるくらいの満足感。カウンター8席しかない空間は、予約困難になるのもすぐだろう。

 しかも、〆にはほかに、天津飯や中華丼の用意があるという。「オリジナルのスペシャルなやつです」と、イケメンが自信たっぷりに言い放ったのだから、気になって仕方ない!

 魅惑の寝台。ああ、早くもまた寝たくてたまらない。

中華寝台(Chinese bed)
:チャイニーズベッド

所在地 東京都渋谷区道玄坂 2-23-13 Deli Tower2階
電話番号 03-3476-6120
営業時間 18:00~21:00(L.O.)
定休日 水曜
予算 コース12,000円
http://www.shibuya-bed.jp/
[2019年10月訪問]

Keiko Spice

東京都生まれ。得意なディスティネーションはハワイと香港。普段は3日に1回のペースで焼肉を中心とした食生活。別名「肉の妖精」。

Column

新店来訪! 美味しい出合いに一番乗り

ニューオープン、シェフやメニューが変わった店、面白い企画を立ち上げた店……などなど、なにかと「新しい」店を一番乗りで紹介するページ。「美味しい出合い」にご注目ください!

2019.10.12(土)
文・撮影=Keiko Spice