ミシュラン2ツ星レストラン
「サンセローニ」で舌鼓

 古くから街の中心として栄えてきたセントロ地区の北東に、高級ブティックが軒を連ねるセラーノ通りがある。

 そのすぐ西側に並行して延びるカステリャーナ大通りに面した5ツ星ホテル「ホテル・エスペリア・マドリード」の地下にあるのが、2ツ星レストラン「サンセローニ」だ。ヘッドシェフを務めるのは、スペインを代表するシェフのひとり、オスカル・ベラスコ氏。

 ベラスコ氏は、カタルーニャ州サンセローニ出身の3ツ星シェフ、故サンティ・サンタマリア氏に師事し、スペイン各地で腕を磨いた後、2001年に「サンセローニ」のヘッドシェフとなった。

 サンタマリア氏は、カタルーニャ州出身者として初めてミシュラン3ツ星を獲得した、スペイン料理業界の重鎮。「サンセローニ」は、同氏が出身地の名前をつけてオープンさせたスペイン料理レストランだ。

 ベラスコ氏自身はマドリードの北西にあるセゴビア出身。2001年にオープンしたベラスコ氏率いる「サンセローニ」は、同年にミシュラン1ツ星、2年後には2ツ星を獲得したほか、数々の賞を受賞している。

 2016年からは3年続けて来日し、都内のホテルでディナーイベントを催した。2011年のサンタマリア氏急逝の後もスペインガストロノミー界に影響を与え続けている実力者なのだ。

 今回の取材では、キッチンの裏側にあるシェフズテーブルで前菜を数品試食させていただいた。自家栽培のハーブの棚が心和む小部屋だ。キッチンをガラス越しに眺めることができる。

 テーブルに次々と運ばれてくる小さな前菜たちは、どれもすこぶる美味しかった!

 深みのあるマッシュルームのスープ、鹿肉にアボカドのコクが加わったひとくちサイズのペストリー、ニンニクを利かせたイカのフリットなど。

 スケジュールの都合でメインを食べることができなかっただけに、どんなに素晴らしいのかと妄想が膨らんだ。

 2019年の来日予定はまだ告知されていないが、再来日が決まったらすぐに予約したいと心から思ったのだった。

Santceloni
(サンセローニ)

所在地 Junto al Hotel Hesperia Madrid, Paseo de la Castellana, 57, 28046 Madrid
http://www.restaurantesantceloni.com/en/

【取材協力】
イベリア航空

http://www.iberia.com/

たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)

トラベル&スパジャーナリスト。渡航約150回・70カ国、海外スパ取材約250軒超、ダイビング歴約800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)など。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)は台湾と中国で翻訳出版、第2弾『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』(PHP研究所)も中国で出版された。新刊『ファーストクラスで世界一周』(ブックマン社)発売即重版決定!
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