王宮前広場に面した
老舗レストラン
マドリードの王宮の前には、オリエンテ広場と王立劇場がある。その劇場の並びにあるのが、同経営の「カフェ・デ・オリエンテ」と「ラ・ボティレリア・デル・カフェ・デ・オリエンテ」「ラ・タベルナ・デル・アラバルデロ」の3軒。
王宮の目の前という、ハプスブルク家時代にもっとも重要だった場所にあるレトスランだ。どの店にもテラスがあり、天気のいい日のランチも気持ちいいし、夜になると王宮のライトアップを愛でながらディナーを楽しむことができる。
まずは、「カフェ・デ・オリエンテ」の店内を見せていただいた。
1階のバーとダイニング、地下にはダイニングと個室がある。地下の石壁は17世紀に修道院として建てられた当時のもの。個室はことさらプライベート感があり、17世紀にタイムスリップしてしまったような雰囲気だ。
Café de Oriente
(カフェ・デ・オリエンテ)
所在地 Plaza de Oriente, 2, 28013 Madrid
http://www.cafedeoriente.es/
そのすぐ隣にあるのが「ラ・ボティレリア・デル・カフェ・デ・オリエンテ」。
こちらは1階のバーカウンターにタパスが並んでいてカジュアルな雰囲気と思いきや、らせん階段を降りていく地下は17世紀当時のレンガの壁と天井が美しくアーチを描くダイニングとなっていた。
しかも、床がガラス張り。17世紀当時の床下を見ることができる。
La botilleria del Café de Oriente
(ラ・ボティレリア・デル・カフェ・デ・オリエンテ)
所在地 Plaza de Oriente, 4. 28013 Madrid
https://www.grupolezama.es/restaurantes/madrid/
17世紀に思いを馳せた後は、王立劇場を挟んだ隣のブロックにある同経営の「ラ・タベルナ・デル・アラバルデロ」へ。
こちらでランチをいただくことにした。1974年にオープンしたタベルナだ。入口から入ってすぐのカウンターにはタパスが並び、店員さんたちとおしゃべりに興じるご夫婦が。
この日のランチメニューは、前菜がグリーンアスパラガスのグリル、マッシュルームと紫芋、卵のソースがけ、メインはチキンの野菜包みかビルバオ風白身魚のどちらか、そしてデザートにはライスプリンだった。
入口のタパスでも充分ランチになりそうだけれど、この日はランチをしっかり食べるスペインの皆さんに倣ってコース料理とした。
数百年の歴史観光と美味しいお料理で、すっかりおなかいっぱいになった午後だった。
La Taberna del Alabardero
(ラ・タベルナ・デル・アラバルデロ)
所在地 Calle Felipe V, 6. 28013 Madrid
http://www.alabarderomadrid.es/
2019.01.19(土)
文・撮影=たかせ藍沙