「魔界顔」「ダミ声」を武器に
自分しか出せないものを出したい

――本作では、「白ネクタイの男」を演じられていますが、どんな玉城さんが観られますか?

 ホントはもっと泥臭く白ネクタイの男を演じるつもりだったんですが、西田さんから「『アウトレイジ』っぽい」と注意されたので、ちょっと軽い感じになりました(笑)。その場にいるだけで、違和感を与えられるような面白いキャラクターになったと思います。正直な話、僕はこの作品を観て、分からないところだらけだったので(笑)、ご覧になる方には、西田さんが仕掛けた難解な展開に挑んでほしいと思いますね。一回観ただけで分かった人は西田さんと同じ頭の構造をしていると思います。

――今後、どのような俳優を目指したいなど、目標はありますか? また、今憧れている先輩の存在などは?

 今現在「魔界転生」という舞台で、松平健さんや上川隆也さん、浅野ゆう子さん、あと溝端淳平くんといった第一線でやられている方と同じ現場にいさせてもらうことで、各々の個性のスゴさを感じています。そして、改めて「自分であること」が大事だと思いました。その人しか出せないものを大事にしたい。僕の場合は、この舞台の前から言われていた“魔界顔”や“蛇顔”と呼ばれる顔、あとはダミ声などを武器に、これからも頑張っていきたいと思います。

玉城裕規(たまき ゆうき)

1985年12月17日生まれ。沖縄県出身。2011年、舞台「少年ハリウッド」の伊達竜之介役で注目を浴びる。翌12年、舞台「弱虫ペダル」の東堂尽八役でも人気を博し、17年のドラマ「弱虫ペダルSeason2」にも同役で出演。舞台「ライチ☆光クラブ」では、劇中「奇人で変人」ジャイボ役を熱演。辻仁成氏の初の脚本・演出作「海峡の光」にも出演。大ヒットコミックの舞台「曇天に笑う」では主演を務め、18年は映画『ゼニガタ』『一人の息子』に出演するなど、幅広く活躍。19年には、舞台「画狂人 北斎」(2019年1月10日~20日・新国立劇場)、ミュージカル「ふたり阿国」(2019年3月29日~4月15日・明治座)が控える。

『ONLY SILVER FISH ‐WATER TANK OF MARY'S ROOM』

とある洋館に集められた男女の目的は、“オンリーシルバーフィッシュ”という一匹の魚。その魚は本当の名を呼ぶことで、過去を振り返ることが出来ると言われているが、魚の本当の名前を知ることが出来るのは、ゲームの勝者だけだ。最初のゲームは、一斉に指をさして脱落者を一人決めるというもので、開始直前、黒ネクタイの男(松田凌)はユキ(皆本麻帆)が誰を指そうと考えているかを言い当て、負けるはずだったユキを救う。その後も男は彼女を脱落させないため、白ネクタイの男(玉城裕規)らと、誰にも気付かれぬようヒントを与えるが、徐々にゲームの歯車は狂い始める。
http://www.mmj-pro.co.jp/onlysilverfish/
全国順次公開中。
(C)2018「ONLY SILVER FISH」製作委員会

くれい響 (くれい ひびき)

1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2018.12.07(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘
ヘアメイク=泉脇崇(Lomalia)
衣装=瓢子ちあき