突然の引退から2年、俳優業復帰を果たした中村優一。現在31歳となり、「2.5次元」などの舞台のほか、映画界でも活躍する彼が、役作りをはじめ今後の展望を語る第2回。
「かませメガネ」など
ハマり役との出会い
――以前は、あまり舞台が得意ではなかったと仰っていましたが、引退されていた2年間でメジャー化した、「2.5次元」というジャンルに飛び込むことに関しては、どう思われましたか?
復帰して初めての舞台が「薄桜鬼SSL ~sweet school life~」で、しかも座長だったんです。正直、そこで共演した若い子よりも舞台経験はなかったので、彼らや今もプライベートで仲良くさせてもらっている演出家の菅野臣太朗さんに、ゼロから学びましたね。ただ「ミュージカル テニスの王子様」を観ていたこともあって、2.5次元というものに対して、あまり違和感はなかったです。ただ、原作ファンが多いジャンルなので、「ちゃんと頑張らないといけない」という気持ちは強かったです。
――その後、「ダンガンロンパ」の十神白夜というハマり役に出会います。
十神に関しては、復帰して3本目の舞台だったんですが、上演時間3時間出ずっぱりのうえ、30公演以上というのも初めて。そんななか、原作であるゲームをやって、アニメを見て、“かませメガネ”とも言われているように、御曹司の設定なので、誰に対しても、上からツンツンしてることを心掛けました。この作品って、会話をするというより、自分の意見を発言する感じなので、自分の番の直前になるとドキドキします。でも、いろんな方たちと共演できて、学ぶことが多かった作品ですし、「ダンガンロンパ3 THE STAGE2018」でも、映像出演させていただいて光栄でした。
2018.11.02(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘