朗読劇の可能性
――「#01」では朗読劇が中心に構成されていましたが、池田さんは過去にも朗読劇をいくつかやられています。朗読劇の魅力について、教えてください。
まず、あまり予算がかからない(笑)。稽古期間が短くて済む。あと、日替わりキャストを使える。これはあくまでも外面的なメリットです。でも、役者の肉体的な動きや舞台装置や音響効果をあまり使わなくとも、普通の演劇よりも、お客さんの想像力で、耳に届いている以上のビッグファンタジーを作り出すことができるんです。特に「#01」は宇宙が舞台の作品でしたから(笑)、お客さんの想像力を借りることにしました。
――その後、「エン*ゲキ」を継続させることについては、どのように考えられたのでしょうか?
「#01」では成功するかどうか、楽しんでもらえるかも分からなかったんですが、ご迷惑をかけながらも、多くのキャスト・スタッフさんと一緒に仕事をすることは、とても楽しかったんです。僕のバカみたいな挑戦を楽しんでくださったのも有難かった。それで、今度は2時間の演劇を一本作ってみたいという気持ちが強まって、打ち上げのときに、「#02」をやりたい! と言ったのを覚えています。
2018.04.20(金)
文=くれい響
撮影=平松市聖