いろいろな愛がいっぱいのロスカボス
ロスカボスでは毎年冬から春にかけて、ホエールウォッチングを楽しむ人で賑わう。
アラスカ沖で過ごしていたクジラは、冬になると生まれ故郷を目指して南下。ここで出産して、しばらく子育てをする。生まれた子クジラは、母親を真似て生きる術を学ぶわけだが、生まれてしばらくすると、母クジラが子クジラに潮吹きやジャンプを教えるようになるのだそうだ。
海の上では聞こえないのだが、海中にマイクを入れるとクジラがなにやら音を発しているのを聞くことができるという。母クジラが子クジラに「そこでもっとお腹に力を入れて!」と指導したりしているのかな、などと考えるとちょっと楽しい気持ちになった。
母の愛は厳しくも永遠のもの。子クジラが立派にひとり立ちする日まで、母の厳しいレッスンは続くのだろう。
2018.06.25(月)
文・撮影=請川典子