vol.11 REPOSSI(レポシ)
イヤーカフ「ステイプル」
伝統と格式が重んじられがちな宝飾界で、ブランドのイメージを保ちながらも、時代に合わせて進化していくというのは、実はとても難しいこと。今回ご紹介する「レポシ」は、モナコ公室御用達の宝石商として知られ、ヴァンドーム広場にもブティックを構えるイタリア発、トップジュエラーのひとつです。
クラシカルなイメージが強かった「レポシ」ですが、2007年にレポシ家の娘であるガイア・レポシが手掛けるようになってから、コンテンポラリーなデザインに一新し、モードな人々が注目するジュエラーになりました。
彼女の斬新なアイデアを象徴するアイテムのひとつがイヤーカフ。私にとって、今まで耳にするジュエリーは、“耳たぶを飾るもの”という認識でしたが、これは“耳たぶ以外を飾る”楽しさに気付かせてくれました。今までは“耳を盛る”という発想自体がなかったのですが、これなら耳でもレイヤードができる! と、とても新鮮に感じたのです。アクセサリーではこういうデザインがあったかもしれませんが、これを本物の宝石で作っているからこそ素敵。贅沢な遊びとはまさにこのこと。個性的なデザインで、つける女性のパーソナリティが垣間見られるところも好みです。
こんなイヤーカフを自分のステディとしていつでもつけていたらとても格好いいと思います。
最近人気があるイヤーカフは、つけるだけでぐっとおしゃれ度が増すアイテム。
「風がさっと吹いたとき、こんなイヤーカフが見えたらすごく素敵! 私自身も買いたいくらい大好きなデザインです」
伊藤美佐季(いとう みさき)
ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を活かしたスタイリングは、女性誌のほか多くの女優からも支持が厚い。ジュエリーに関する講演などでも活躍。
Column
伊藤美佐季のSource of yourself
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2018.03.18(日)
Styling=Misaki Ito
Photographs=Masami Naruo(SEPT)
Make-up=Tomohiro Muramatsu(sekikawa office)
Hair=KENICHI FOR SENSE OF HUMOUR
Text=Miwako Yuzawa