むしろ化粧直しするほどに
完成度が高まるお直し新時代
化粧直しをする人の割合は約6割。意外に少ない。もちろん今、メイクコスメの化粧もちが劇的に良くなっていて、だから化粧直しがいらなくなったという側面もなくはないはずだが、化粧もちがどうなろうと、直す人は直すし、直さない人は直さない、そういうものだと思うのだ。
それもきっと、化粧直しの本当の効果を知らないから。多くの人が、化粧直しを誤解している。するとしないでは大違いであることを、もう一度認識し直すべきなのだ。いやもっと言うなら、化粧直しの意味が今変わりつつある。昔は、化粧直しするほどやっぱり厚塗りになって、一からやり直したほうがいいほどだったけど、次世代の化粧直しは、するほどにキレイになり、しなければ損という流れになっている。
例えば、イプサのラッシュリタッチャーなるマスカラは、お直し専用。午後になってカールが落ちてきたり、ツヤがなくなったり、パサパサになってきたまつ毛を朝の塗りたて以上に鮮やかに復活さしてくれるのだ。半透明のブルーのマスカラ液は、ボテつくことなくマスカラをさらに深みのある黒に仕上げてくれる。
ダブルサイドコーム型ブラシがボテついたまつ毛をも1本1本さばきながら、高いカール効果のラッシュスタイリング成分やツヤコーティングオイルを行き渡らせ、見事なまつ毛にお直し。だれも予想しなかった独創的なアイテムに、なるほどその手があったのかと膝を打つ思い。それも、ちょうどいい乾き具合のマスカラに、午後の化粧直しが思いがけない長さとカールをもたらしてくれる。つまりこれは、化粧直しでないと生まれない完成度。そういう化粧直しだけのマジックを知ってほしいのだ。
2017.05.25(木)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫