ボリュームのパニーノは腹ペコなときのおやつに

「コッパ、オリーブオイル漬け、ツナ、クリームチーズ、白ワイン漬けレモンスライス~パンはチャバッタ」640円、カプチーノ。

 チャバッタでサンドした(5)の「コッパ(豚の後頭部の生ハム)、オリーブオイル漬けツナ、クリームチーズ、白ワイン漬けレモンスライス」は、レモンのさわやかさが口いっぱいに広がります。ツナの旨みと油気にもよく合って、クセになる味わい。カプチーノや白ワインと一緒に楽しみたい。

 (8)は「ポルケッタ、ペコリーノ、セルバチコ」。ポルケッタは、豚の背肉をハーブで味付けし、豚バラ肉の塩漬けで周りを巻いて焼き上げたハム。ペコリーノは、羊乳のチーズ。セルバチコは野生のルッコラ。地本さんが、具材それぞれもイタリアらしさにこだわっているのがよくわかります。それらをふんわりしたフォカッチャで挟めば、初めてでも食べやすい。

「ポルケッタ、ペコリーノ、セルバチコ~パンはフォカッチャ」680円。

 (18)の「スモークサーモン、クリームチーズ、ケッパー、ディルソース、赤玉ねぎ」はロゼッタにサンド。スモークサーモンとクリームチーズが好相性。噛む程においしさがアップ。

「スモークサーモン、クリームチーズ、ケッパー、ディルソース、赤玉ねぎ~パンはロゼッタ」590円。

 地本さんは、注文があってから、ハムやソーセージをスライスし、パンをカットして作ります。専用のグリラーで焼いて、チーズがとろけるものもあります。できたてを両手で持って、気取らずにかぶりつくのが一番おいしい食べ方。

 ランチや軽食にぴったりの、ボリュームのあるパニーノ。おなかがペコペコの時のおやつにもおすすめです。

 「パンと具材が口の中でひとつになって、すっと食べられること。そして、ひと口目ではなく、食べ終わってから本当においしかったと思ってもらえるとうれしい。パニーノのおいしさを色々な人に知ってもらいたいんです」と地本さん。お店を始めてからも、あちこちのイベントに出店してきました。「毎日のように来てくださる近所の常連さんも増えてきました」とにっこり。

 「これからは、焼き菓子やドルチェを充実させていきたい」。パニーノや焼き菓子をつまんでイタリア気分に浸る。港町・神戸らしいおやつタイムです。

ポルトパニーノ
所在地 兵庫県神戸市中央区元町通5-8-15 クロシェビル1F
電話番号 078-362-2770

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2016.12.25(日)
文・撮影=そおだよおこ