ラッシュ クイーンがもたらした
マスカラの新たな価値観
空前のデカ目ブームとともに始まった2000年代。「まつ毛に毛皮を纏いましょう」と謳った初代ラッシュ クイーンの登場は衝撃的だった。塗るほどに濃く太く、まつ毛がフサフサに見える仕上がりはまさに“うぬぼれまつ毛”効果‼ 私のラッシュ クイーン信奉はここから始まるのだが、新しい製品が出るたびにその完成度に驚く。使いやすさ、機能性、仕上がりの美しさ、パッケージに至るまで期待以上のワクワクをくれるからやめられない。こうやってハマった人多いと思うんだけど。
「マスカラの開発で最もこだわっているのがフォーミュラ、ブラシ、パッケージです。フォーミュラとブラシにはそれぞれにエキスパートがいてまずフォーミュラが決まり、その液との相性や仕上がりを検討しながらブラシを設計していきます。そして、マスカラの世界観を表すのがパッケージ。仕上がりの美しさや機能性だけでなく、マスカラをつけた女性像をイメージして作り上げること。ラッシュ クイーンにはそのこだわりが最も表現されていると思います」(青木さん)
凝ったパッケージにはそんなこだわりがあったとは。でも、確かに独特の色気があって「女」を感じさせる。黒いレースを纏ったラッシュ クイーン セクシー ブラックはミステリアスな魔性の女という感じ。質感のあるゴールドが美しいクリーンボリューム ブラックは気品のある大人の女性。コブラブラックはパッケージもブラシの形もまるでコブラの艶めかしさ。怖いくらい迫力ある……(笑)。
「それぞれの仕上がりがまったく違うのもラッシュ クイーンの強みですね。メイクトレンドや女性たちが求める機能性や仕上がりをリサーチして常に最新のニーズに応えるよう進化させています」(青木さん)
現在のラインナップは6種。すべて黒1本というのは自信がないとできないはず。2016年8月に加わったラッシュ クイーン ワンダーブラックは、素まつ毛そのものを健やかに育むという新たな攻めに入った1本。しかも、ぬるま湯でオフできるタイプ。
「ヘレナ ルビンスタイン初となるラップケア ボリュームマスカラです。新開発のラッシュラッピング フォーミュラにより瞬時にまつ毛を包み込んでボリュームを与え、同時にまつ毛をトリートメント。ぜひ1カ月続けてみてください」(青木さん)
私も試しているところでまず感じたのはマスカラがするっと付くようになったこと。まつ毛にハリ・コシが出てきたからだと思う。新製品が出たばかりですが今後は?
「ラッシュ クイーンの可能性はまだまだあると思っています。それ以外の製品も。毎年新しいマスカラをお届けするのが開発チームのミッションなので楽しみにしていてください!!」(青木さん)
2016.11.02(水)
文=吉田昌佐美
撮影=吉田健一