カメラのストロボがヒントになった
YSLのベビードール キッス&ブラッシュ

マットとグロー、異なる2種類の明るさで、輝き・立体感を実現。インビジブル ライト6,000円/ベアミネラル(2016/9/2発売)

 一方、ハイライトも今までは単純な白パールが主流だったが、今年のハイライトはひと味もふた味も違う。

 まずYSLのベビードール キッス&ブラッシュが提案したストロービングは、文字通りカメラのストロボがヒント。こめかみから頰骨までに帯状にぼかすと、まさに外から強烈な光を当てたようなストロボライトになる。

 そして“インビジブルライト=目に見えない光”を作るのは、ベアミネラルの上パレット。マットはテカリを抑えてふんわりした明るさを作り、グローは鼻筋やこめかみなど、ピンとしたハリがあるからこそ光る部分をマーク。2つの光を使い分けることで、より自然で、しかもハッとするほど美しいメリハリを作り出す。

ハイライトとして使える、すべての肌悩みを修正するコンシーラー。リタッチング フェイス ペンシル(シャープナー付き) 02、05 全7色 3,900円/ボビイ ブラウン(2016/8/19発売)

ボビイ ブラウンの万能ペンシル

 もうひとつ、ハイライトの新しい役割を提案してくれたのが、ボビイ ブラウンの万能ペンシル。それが顔に上向きの矢印をいくつも描くこと。だから面でなく、線をぼかすハイライターが必要になるわけで、これを提案してくれたのが、リタッチング フェイスペンシルなのだ。シミやニキビ跡、法令線などの欠点を隠すことも得意だが、一番明るい色を使ってストロービング。口角や、小鼻の脇、目尻の下から、2センチほどの斜め上向きラインを描いてこれをぼかす。すると不思議、顔立ちが無理なくリフトアップされる。

 こうした隠れハイライトこそ、未来形のメリハリ作り。光も影も進化した。それを決して見逃さないで。

齋藤薫 Kaoru Saito
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『人を幸せにする美人のつくり方』(講談社)、『大人になるほど愛される女は、こう生きる』(講談社)、『Theコンプレックス』(中央公論新社)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数。

Column

齋藤 薫 “風の時代”の美容学

美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。

2016.09.06(火)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫

CREA 2016年9月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

いい男がいっぱいだと幸せ。

CREA 2016年9月号

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いい男がいっぱいだと幸せ。

定価780円