試行錯誤を繰り返して行きついたのが薄太眉!?
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この2シーズン、アイブロウの新製品が目白押し。確かに眉の流行が大きく変わる時、アイブロウにも変化が求められるが、今回薄く淡く、でもその分太い眉がトレンドとなったことで、また別の進化が求められたからである。“薄太眉”をつくるためには、それなりのワザを要し、やはり従来のアイブロウでは無理があったのだ。
そこでランコムのスーシデフィニは、ペンシルなのに淡いブラウンをニュアンス違いで5色も取り揃えている上に、芯が極細。今、1ミリを切るような細芯が増えてきているのも、眉毛を1本1本描くためだが、ペンシルの芯は細いほど硬くなり、1本1本描けても淡くは描けない。でもこれは細いのに淡く描き、しかも芯が折れない、ありえないバランスを叶えたのだ。
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その一方で、新しい主流になりつつあるのが、思い通りの太眉の形を描くアイブロウライナーと、その中身をつぶし、ふんわり薄眉をつくるパウダーをひとつにしたWアイブロウ。しかもライナーの方を2タイプも用意、ペンシルかリキッドかで選べるようにしてくれたのがエスプリークなのだ。いずれも淡い発色で。パウダーの方は“起毛感”さえ表現してくれるから、難なく薄太眉ができあがるという一品。
エスプリークは同時に眉マスカラを発表したが、これも黒々した眉毛さえ淡色に巧みに変える上に、眉を固めずふんわり感まで再現。まさに今欲しいアイブロウマスカラとなった。
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2016.08.04(木)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫
CREA 2016年8月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。