#099 Venice Beach
ヴェニスビーチ(アメリカ)

かつての“悪ガキのビーチ”がここ数年で様変わり

“VENICE”の文字がかけられたストリート。

 海とカルチャーには、相関関係があるようです。

 サーファー、ダイバー、リゾーターなど、海好きにもいろいろなタイプがあります。サーファーはいい波が立つところ、ダイバーは水中が面白いところ、リゾーターはステキなホテルがあるところを選びます。それぞれの人々が集まるビーチごとに、そのジャンルのカルチャーが根付き、特有のヴァイブスを感じたりします。

サーファーのみならず、ツーリストやマッスルな人々など、多くの人々を惹きつけるヴェニスビーチ。
マテリアルにこだわったカリフォルニアのサーフ・ブランド、モラスク・サーフ。

 その点、南カリフォルニアはサーファーの領域でしょう。

 ボディボードをかじっているけれど、圧倒的にリゾーターであり、ダイバーである私としては、モルディブよりも遠いイメージ。訪れた回数も、実はそれほど多くはありません。

遊びとは思えないほど、迫力があったバスケットボール。

 今回紹介するヴェニスビーチへ初めて訪れたのは、たしか15年くらい前。高級リゾートエリアのサンタモニカとマリナデルレイに挟まれながらも、当時のヴェニスビーチは角が尖った“悪ガキのビーチ”。地元の人に「治安が悪い」と脅されたので、クールだけれど、どうも近付きがたいイメージがありました。

ストリート・アートに、尖ったカルチャーの片鱗がうかがえる?

 それがここ数年で、おしゃれな印象に様変わり。ビーチ近くの物件は人気が高く、今ではロデオドライブ級の家賃だとか。こうしてヴェニスビーチは近寄りがたいエリアから、住んでみたい町へ格上げに。

2016.07.09(土)
文・撮影=古関千恵子