ひと月に1個、新しいお菓子を考案!
「私が大好きなお菓子。私のノスタルジーです」と三好さんが言う「リンツァトルテ」は、オーストリア・リンツ地方の銘菓。クルミ、ブローゼル(スポンジケーキのクラム)、木イチゴジャムの焼き菓子で、シナモンやクローブなどのスパイスの香り豊かな逸品。「ハイナーのレシピに近いかな。週末、土曜日の朝食におすすめです」。
「アプフェルシュトロイゼルクーヘン」は、リンゴのコンポートをたっぷり詰め込んだ焼き菓子。「リンゴのコンポートは、青森から10月に届くリンゴで1年分を煮ています」。上のクラムの食感と、しっとり、甘酸っぱいリンゴの美味しさにうっとり。
右:「ショコヴァニレトルテ」430円(期間限定)。
「シューマッハさんのスタイルで作っています」と三好さんが言うのが、「ショコヴァニレトルテ」。三好さんが働いた「オバラー」のカール・シューマッハ氏は、ウィーン菓子の第一人者として世界的に有名になりました。甘さを控えて軽やかな味わいにするなど、現代人の嗜好に合う新しいウィーン菓子を創り出した人物です。
「大きく円形に焼いたシュー生地を、ミルクチョコレートクリームの中に埋め込みました。そのシューの中には、ホワイトチョコクリームをたっぷりと絞っています。上部にはヴァニラクリームを詰めたプチシューを飾っています」。優しいチョコの風味で、シュー皮のふわっとした食感も楽しい。
「月に1個は、新しいお菓子を考えるんですよ」と三好さん。
新作はレモンを使った「ツィトローネンクレーメトルテ」。マジパンの生地にイタリアンメレンゲ、レモンが入った軽い生地。上にはレモンカード。どのパーツにもレモンが使われていて、異なる食感のレモン風味が次々に口の中に広がっていきます。
「ツィトローネントルテヒェン」もレモンのお菓子。クッキー生地とクリームの中にはレモンカードがたっぷり。上部はメレンゲです。小さくても、レモンのさわやかな酸味が楽しめるお菓子。
2016.06.26(日)
文・撮影=そおだよおこ