一気に秋が深まり、冬の気配さえ感じられる11月。「TORAYA GINZA」では、甘酸っぱいりんごを使ったあんみつや、りんごの形をした和菓子も登場しています。

 予約制のカウンター席では、あたたかい焼きたてメニューも大人気。

 今回は、冬の訪れも感じさせる、なんだか心がほっとするようなメニューをご紹介しましょう。


紅玉りんごが主役のあんみつが登場

 「TORAYA GINZA」の魅力のひとつに、季節の素材積極的に使い、スパイスやハーブも和菓子の世界に取り入れていることがあります。

 紅玉りんごを使ったあんみつは、そんな「TORAYA GINZA」らしさが詰まったメニュー。紅玉りんごは、皮の深い紅色と、果物らしい酸味が広がるのが特徴で、洋菓子の世界では加熱してもおいしいりんごとして愛されています。

 今回使う紅玉りんごは青森県産。薄くスライスして、砂糖とほんの少しの白ワインで甘煮に。水を使わないことで、紅玉の甘酸っぱさが引き立ち、なんともみずみずしい! 盛り付けたあとに、シナモンをさっとふり、その相性は言わずもがな。

 シナモンは、散らされている“塩くるみ”にも使われており、カリッと香ばしい中にもシナモンの香りが広がります。

 また、寒天は、通常のもののほかに、「りんご寒天」も入っています。ピューレと果肉を寒天に合わせており、ひと片食べるだけでもりんごの味と香りがたまりません。

 さて、あんみつというと、黒蜜をかけて食べることが多いのですが、ここでは白蜜が添えられています。さまざまな蜜を試した結果、砂糖だけで作るすっきりとした白蜜が、全体のバランスをとり、りんごの味を引き立たせるのだそう。

 さまざまな食感と味の重なり、そして、見た目にもあたたかみのある秋だけのお楽しみ、ぜひお早めに。

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