Magnificent View #843
エルデネゾー(モンゴル)
(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages
モンゴル中部の街ハラホリンは、旧名カラコルムで知られる、モンゴル帝国の首都だった場所。ここはかつて、イスラム教やチベット仏教、キリスト教などの宗教が共存し、アジア人からヨーロッパ人までさまざまな民族が暮らすコスモポリスでもあった。
今は見渡す限りの草原が広がるのどかなこの地で、かつての繁栄を物語っているのが、エルデネゾー。四方を108の白い仏塔が囲む中に、モンゴル式やチベット式の寺院が立つ、モンゴル最古のチベット仏教寺院群だ。
1586年に完成し、最盛期は62の寺院と500棟の建物を擁し、1万人の僧侶がここで修行していたという。だが、社会主義政権下は宗教が抑圧され、1930年代に多くの寺院が破壊されてしまった。
1944年以降は一転して国家特別保護遺跡に。さらに、2004年には、オルホン渓谷の文化的景観のひとつとして、世界遺産にも登録。現在は11の寺院や仏塔などが残り、多くの参拝者が訪れている。
文=芹澤和美
