人気ケータイ小説を映画化した『通学シリーズ 通学途中』で、ヒロインに片思いする美術部部員・コウを演じた中川大志。現在放送中のドラマ2本で主演を務めている彼が、俳優としての挑戦について語る。
ミュージカル出演を機に気づいた芝居の面白さ
――3歳からジャズダンスを習い始めたそうですが、その理由は?
2歳上の姉が習っていたので、お母さんと一緒によく稽古場に遊びに行っていたんです。それで先生に誘われて、僕も習うようになりました。最初は習い事のひとつとして楽しんでいましたが、歴史あるスタジオだったこともあり、ダンス以外のことも、たとえば挨拶や礼儀についても厳しく指導してもらいました。
――その後、将来的にもダンサーを目指すことになるわけですね。
そうですね。小3ぐらいになると、内部の発表会だけでなく、外部の舞台やコンクールにも出させてもらえる機会が増えて、将来もダンスを続けていきたいと思っていました。その後、ミュージカルを演出・振り付けされている先生に出会い、まったく歌もお芝居もやったことのない状態にもかかわらず、主演のオーディションに合格したんです。ダンサーとしては、小さい頃から舞台に立っていたので、人前で何かを表現するということには慣れていましたが、これを機にお芝居の面白さに気づき始めました。
――小4のとき、ダンスの練習帰りに現在の事務所にスカウトされたそうですね。
主演した舞台公演が終わった頃、渋谷で事務所の方に声をかけてもらったんですが、そのときは俳優をやるということをそこまで現実的に考えていませんでしたね。でも、その後も何回か声をかけられたこともあって、両親に相談して、学校生活やダンスとどう両立していくかということを考え、事務所に入ることを決めました。当時は演技レッスンなどの習い事がもうひとつ増える程度の感覚でした。
2015.12.04(金)
文=くれい響
撮影=佐藤亘