ワンポイントフォトレッスンも見逃せない!

モルディブの南マーレ環礁にあるリゾート「ジュメイラ・ヴィッタヴェリ」。海に浮かぶ完全独立型のスイートと島との間は、ボートで行き来するという。

 各リゾートの最上のシーンを切り取った写真の麗しさはもちろん、ベストシーズンやアクセス方法、そして旅のヒントなどが詳しく記されていて、ガイドブックとしての実用性にも優れているのがうれしい。

 南国のビーチとは打って変わって、サハラ、カッパドキア、阿蘇山のラピュタの道、竹田城跡といった好奇心をくすぐる地が登場するのも面白い点だ。

 また、各章の間に挟み込まれたコラム「三好和義のワンポイントフォトレッスン」も見逃せない。逆光の時にキレイな写真を撮るコツ、南の島撮影のマストアイテムなど、達人が授けてくれる具体的なアドバイスには膝を打つばかり。リゾートへの旅に、本格的な写真撮影という新たな楽しみが加わりそうだ。

「マーリフシ・バイ・コモ」がたたずむのはモルディブのター環礁。日本料理レストランとバーの前にある大きなテラス席は、夕食前には夕陽を眺めるゲストで満席になる。

 執筆協力という形でこの本に参加したのが、トラベルジャーナリストのたかせ藍沙さん。大好評のうちに全19回の連載を終えたCREA WEBのコラムたかせ藍沙のファーストクラスで世界一周の筆者である。

 たかせさんはCREA WEBのコラムトラベルライターの旅のデジカメ虫干しノートのライターの1人でもあるが、同コラムで取り上げられたホテルも、この本にはいくつか登場している。

 リゾート写真の巨匠と気鋭のトラベルジャーナリスト、頼もしいタッグが生み出した『青の楽園へ』を読んで、次の素敵な旅へと思いを馳せてみたい。

『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』
三好和義・著
たかせ藍沙・執筆協力
発行 PHP研究所
定価 1,400円(税別)

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2015.12.01(火)