世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。

 記念すべき第100回は、たかせ藍沙さんがスウェーデンで滞在した何から何まで驚きに満ちたホテルの全貌をレポートします!

ボーイング747の機体がそのままホテルに!

ホテルのレセプションは搭乗口の中。タラップではなく、階段かエレベーターで上る。エンジンが入っていた翼の下の部分には、客室が造られたばかり。

 ファーストクラスの世界一周で、南米チリにある奇想天外ホテルに滞在した。これが、意外に居心地がよくて楽しかった。だからという訳ではないのだけれど(笑)、もうひとつ、気になっていた奇想天外ホテルに行ってみることにした。

 場所は北欧スウェーデンの首都ストックホルムのアーランダ空港の敷地内。空港内といっても、単なるエアポートホテルではない。なんと、使われなくなったB747(通称ジャンボジェット)の機体を、そのままホテルにしている「ジャンボ・ステイ」だ。

アーランダ空港のインフォメーションセンター。無料のストックホルムの地図やミニガイドが置かれている。

 アーランダ空港の到着ロビーに着いたところで、まずはインフォメーションカウンターへ。ホテルからの情報では、「無料シャトルバス」があるとのことだったが、乗り場が分からなかったのだ。このインフォメーションは、日本の銀行のような整理番号を受け取って待っていると、順番にカウンターでていねいに対応してくれる。「ジャンボ・ステイに行くにはどのバスに乗ればいいの?」と聞くと、ドアを出て左にある3番のバス乗り場とのこと。

左:このバスに乗って、3つ目のバス停が「Jumbo Stay」。無料で乗ることができる。
右:バス停を降りると、「WELCOME」の文字、そして滑走路と同じ黄色いラインが。荷物を持って上る坂道が楽しくなった!

 インフォメーションで教えてもらった黄色いバスに乗って3つ目のバス停の名前は「Jumbo Stay」。分かりやすい! バスを降りると、「WELCOME」の文字から、滑走路のような黄色いラインが続いている。

滑走路(を模した道)からジャンボジェット機が見えた!

 右手を見ると、機体が見えてきた。坂の途中で右に曲がると、ジャンボジェット機があった!

コックピットの下には、ホテル、カフェ、観光名所を示す道路標識が描かれている。宿泊しなくても、朝食を食べに寄ったり、お茶をしたり、宿泊客専用エリアを見学したりすることができる。
現役の機体をこのアングルから見るためには、特別な許可を得て制限区域内に入らなくてはならないので、飛行機好き(もちろん私も、笑)にはうれしい。

2015.08.25(火)
文・撮影=たかせ藍沙