ギリシャ復古様式のプランテーションハウスへ
左:威風堂々たる「スタントン・ホール」。内部は撮影禁止でお見せできないが、大理石のマントルピースやフランスに発注したという装飾鏡など贅沢そのもの。右:サザンベルがここでも解説に活躍。
次に、またまた優雅なご婦人が案内に立ってくれていたのは、1857年築の「スタントン・ホール」。アイルランド移民で、綿花商人として成功を収めたフレデリック・スタントンが建てたギリシャ復古様式の壮麗なプランテーションハウスだ。
サザンベルも揚げものがお好き? ナマズの身はあっさりしているが、フライの衣にも味がついている。
ランチは、元はこの「スタントン・ホール」の馬車置き場だったという「キャリッジ・ハウス・レストラン」で。オイスター、キャットフィッシュ(ナマズ)ほかの揚げものやガンボスープなど典型的な南部料理をいただく。
揚げ物が多い、味が濃い、全体に甘めというのが特徴のよう。カクテルは、ラム、バーボン、ブランデーを使ったミシシッピ・パンチでこれも濃いが、レモネードとビターが効いておいしい。
Stanton Hall and The Carriage House Restaurant
(スタントン・ホール・アンド・キャリッジ・ハウス・レストラン)
所在地 401 High Street, Natchez, MS 39120
電話番号 +1-601-445-5151
URL http://www.stantonhall.com/
木の枝から垂れ下がるスパニッシュモスは、アメリカ南部でよく見られる。
南部らしい大木からヒゲのように垂れ下がるスパニッシュモスを見ながら、次なるプランテーションハウス「ロングウッド」に向かう。
古代ギリシャの宮殿を思わせる「ロングウッド」。
1861年に建てられたこの家は、綿花の栽培で巨万の富を築いたお金持ちの暮らしぶりがうかがえる、3万平方フィートの大邸宅。ギリシャ復古様式のレンガの建物は、アメリカ合衆国国定歴史建造物に指定されている。
大邸宅のりっぱな調度品の数々も、8割はオリジナル。
こちらでもまた、優雅なフープドレスをまとったサザンベルが登場。オリジナルの木の床が美しい1階のメインダイニングでは、黒人奴隷の下僕に扮した人たちが手動で風をゆらりゆらりと送り、食事のサービスをした様子などを解説してくれる。豪勢な1階に対して2階部分が未完のまま。これは、南北戦争のせいで、終戦後、430人いた奴隷は全員いなくなったからだという。
Longwood(ロングウッド)
所在地 140 Lower Woodville Rd, Natchez, MS 39120
電話番号 +1-601-446-6631
URL http://www.stantonhall.com/longwood.php
ミシシッピ川を見ながら、プランテーションハウスを巡る。
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 - 文・撮影=小野アムスデン道子
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