ハチのキャラクターが目印の「ジョリビー」

どの店舗もにぎわっている「ジョリビー」。ハチのキャラクターがトレードマークだ。

 フィリピンの街でよく見かけるかわいいハチのキャラクターのファーストフード店「ジョリビー」。実は、私が「ジョリビー」に初めて出会ったのはかなり昔のこと。

 サイパンで友人とダイビングを楽しんでいたとき、ランチにたまたま「ジョリビー」のハンバーガーを買ったのだ。すると、ダイビングインストラクターが、「この店、最近できたのだけど、サイパン中のフィリピン人が小躍りして喜んでいたよ」という。今ではフィリピン以外に、アジア、中東、アメリカの8つの国と地域に店舗を拡大し、その数は750店舗以上にも及ぶ。

左:大きな店舗の入り口には、「KFC」のカーネル・サンダースのように、ジョリビーのキャラクターがおかれている。
右:家族連れが記念撮影をするくらい、子供たちに大人気だ。

 「ジョリビー」は、Jolly Bee (陽気なハチ)という意味。その親しみやすいネーミングとハチのキャラクターが印象に残り、その後、フィリピンを取材する度に、この看板が目につくようになった。ほんとうに、よく見かけるのだ。

カウンター内のメニュー中央には、パスタやごはんのプレートが並び、ハンバーガーは端にあって、ごはんのメニューの人気の高さがうかがえる。
ハローキティやバットマンなど、他国のキャラクターとのコラボも。

 「ジョリビー」の人気の秘密は、そのメニュー構成にある。日本のファーストフード店では考えられないような、ステーキやハンバーグ、春巻などとごはんというプレートが充実していて、パスタもある。フィリピンの食事情に合わせて工夫されているのだ。

 こんな噂もあった。アメリカの「マクドナルド」がリサーチを重ねてベストな場所に出店すると、そのすぐ近くに出店。「ジョリビー」のほうが人気が高いので、マクドナルドは閉店に追いやられるとか。真偽のほどは分からないが、そんな話もまことしやかに囁かれるほどの人気店なのだ。

2015.07.28(火)
文・撮影=たかせ藍沙