バオバブやキノコの形のホテルにも泊まれる!

熱帯雨林の中に佇む「ノーソファガス・ロッジ(通称バオバブ)」の外観。上にいくほど大きくなっていく不思議な形をしている。

 実は、予約するときにかなり迷った。敷地内には、渡り廊下で繋がっている3棟の客室棟と、貸別荘のようなコテージスタイルの客室群がある。なかでも、おとぎ話にでも出てきそうな摩訶不思議なホテル、緑に覆われた円錐形の「モンタナ・マジカ・ロッジ」(通称ボルケーノ)に泊まるか、居住性がよくて見晴らしもいい「ノーソファガス・ロッジ」(通称バオバブ)に泊まるかで迷った。

バオバブの客室。大きな窓の外にはテラスがあり、その先にパタゴニアの熱帯雨林が広がっている。

 最終的におとぎ話のほうに決めたのだけど、チェックインしてから、バオバブにも泊まってみたくなった。予想以上にきちんとしたホテルだったので(失礼、笑)、2泊目は部屋を替えてほしいとお願いしたら快く移動させてくれた。両方泊まってみたものの、次に泊まるとしたらどちらかと聞かれたら、やっぱり迷う(笑)。そのくらい、どちらも捨てがたい魅力がある。

左:ロッジの内部は巨大な吹き抜けになっていて、スロープが螺旋状に続いている。3棟の客室棟のうち、このロッジにだけエレベータが付いている。中央にはミナミブナが!
右:メインレストランはバオバブの1階にある。ビュッフェがメインだが、若いイケメンシェフが腕を振るうアラカルトをオススメしたい。

 「バオバブ」と呼ばれている「ノーソファガス・ロッジ」は、直訳すると「ミナミブナのロッジ」。周囲に生える木の名前が付けられている。建物の中央にはミナミブナそのものが! 料金は同じながら部屋は倍くらい広いしベランダもある。ときどき上から水が降ってくるのは同じ(笑)。こちらもボルケーノと同じく螺旋状に客室が連なるが、上にいくほど建物が大きくなっていく。1階にはメインレストランがあり、エレベータも付いている。

「レイノ・フンギ・ロッジ(通称キノコ)」は、客室の下の部分がキノコの石づきになっている。

 もうひとつは、もっとも新しく造られたキノコをイメージしたという客室棟、その名も「レイノ・フンギ・ロッジ」。直訳すると「キノコの王様ロッジ」といったところ。

キノコの客室。こちらもテラスが付いているが、客室が建物の2~3階部分なので見晴らしはいまいち。

 渡り廊下やボードウォークからはよく見ないが、客室棟の下の土台が細くなっていて、キノコのような形をしている。この建物の先には屋内のゲームルームや、スパと屋内・屋外プールが続く。ホテルスタッフもとても気持ちよく動いてくれるので、到着するまでの不安が嘘のように楽しい滞在となった。

キノコの隣の建物には屋内&屋外プールやジャグジー、スチーム&ドライサウナがあって、滞在ゲストは無料で使うことができる。
プールの手前にあるスパ。リラクゼーションルームもあって、熱帯雨林を眺めながらくつろぐことができる。

2015.07.03(金)
文・撮影=たかせ藍沙