多彩な文化がブレンドされた魅力的な街並み

1階が店舗、2階は住居のショップハウスのエリアも、初代ブルックスが決定したそうです。(C)マレーシア政府観光局

 そんなクチンは、マレーシアの13州の中で最大のサラワク州の州都。街の中央に流れるサラワク川を中心に、街が形成されています。

ショップハウスで売られていた蒸しケーキの“クエ・ラピス”。派手な色ながら、ほとんどが植物やチョコレートなど、天然素材で着色されています。

 街を歩けば、建物の様々な建築様式から、これまで歩んできた過去と現在が見て取れるようです。ホワイトラジャ時代のヴィクトリア調、中国からの移民によるカラフルな長屋のショップハウス、イスラム系の人々が集うモスク、そして近未来的デザインのビル。いろんな人々が集まり、多彩な文化がひとつの街にブレンドされています。

素朴さが身上のダマイビーチ。浜では貝を拾う子供の姿も。

 リゾートエリアのダマイビーチはクチンから北へ車で約40分。背後をサントゥボン山に守られ、南シナ海に面したロケーションに、4軒のホテルとゴルフコースなどが点在しています。これから開発しようという意気込みは感じるけれど、まだまだのんびりムード。ビーチでは波乗り遊びに興じる地元の子供たちの無邪気な笑い声がこだまする、素朴な風情が残っています。

インフィニティエッジのプールを持つリゾートが。近隣にはゴルフコースやテーマパークも。

2015.06.20(土)
文・撮影=古関千恵子